大坂「USの時より私は進化している」ブレイディ「考えすぎずに楽しみたいわ」大坂なおみ(日清食品)は優勝が決めると、両手を頭に乗せて小さく飛び上がった。全豪オープンでは2年ぶり2度目、通算4度目となるグランドスラム優勝を果たした。2月20日、全豪オープン13日目、女子シングルス決勝は、第3シードの大坂なおみ(世界ランク3位)が、第22シードのジェニファー・ブレイディ(アメリカ/世界ランク24位)を6-4、6-3で下して優勝を果たした。優勝を決めた瞬間の大坂なおみ【動画】大坂なおみ vs. J.ブレイディ決勝マッチハイライト対戦成績は大坂の2勝1敗。直近では昨年のUSオープン準決勝で対戦し、7-6(1)、3-6、6-3のフルセットで大坂が勝利している。今大会、大坂は、1回戦のアナスタシア・パブリチェンコワ(ロシア)、2回戦のキャロライン・ガルシア(フランス)、3回戦のオンス・ジャバー(チュニジア)[27]、準々決勝のシェイ・スーウェイ(台湾)、準決勝のセリーナ・ウイリアムズ(アメリカ)にストレート勝ち。唯一不安を見せたのが、4回戦のガルビネ・ムグルザ(スペイン)戦で、マッチポイントを握られる窮地からカムバックして勝利している。パワーばかりが注目されがちだが、ストローク戦ではしっかり逆を付き、糸を通すようなコントロールでダウン・ザ・ラインも放つ。本人も“USオープンの時より成長している”と言っているが、そのテニスは、より質の高いものになっている。対するブレイディは、1回戦のアリオナ・ボルソバ(スペイン)、2回戦のマディソン・ブレングル(アメリカ)、3回戦のカヤ・ジュバン(スロベニア)、4回戦のドナ・ベキッチ(クロアチア)[28]まではすべてストレート勝ち。フルセットとなった準々決勝のジェシカ・ペグラ(アメリカ)戦、準決勝のカロリーナ・ムホワ(チェコ)は、武器である強打を貫いての勝利となった。
【写真】大坂なおみ×J.ブレイディ決勝写真館大坂なおみが貫禄のプレーでブレイディを下す第1セット、第1ゲーム大坂は3本のサービスポイントでラブゲーム・キープ。続くブレイディのサービスゲーム。40-0から大坂はデュースに持ち込むがブレークはできなかった。すると大坂2-1で迎えた第4ゲーム、ブレイディは2本のダブルフォールトを犯してラブゲームで大坂がブレークに成功。しかし、直後の第5ゲーム、大坂もサービスに苦しみ、ブレークバックを許してしまう。これでブレイディは、緊張が解けたのか、武器である強打の精度が上がっていく。とはいえ、大坂もストローク戦では負けない。お互いにファーストサーブの確率が上がらない(大坂45%、ブレイディ42%)こともあって、見どころの多いラリーが続く。すると大坂5-4で迎えたブレイディのサービスゲーム、デュースとすると、ブレイディにミスが出てブレーク。6-4で大坂がセットを先取する。第2セット、しっかり第1ゲームをキープした大坂は、続く第2ゲームでブレークする。さらに第4ゲームでも、テンポの早いリターンでラリーの主導権を握ると、ブレディのミスも手伝って連続ブレークに成功。これで大坂の4-0に。苦しい中で、ブレイディはなんとか集中力を保ってボールに食らい付いていくと、大坂にミスが生まれて1ブレークを取り返す。さらに続くサービスゲームをラブゲームでキープして2-4。サーブ、ストロークと全力ショットで会場を盛り上げていく。それでも大坂の集中力は途絶えなかった。5-3で迎えたサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップ。大坂のダウン・ザ・ラインをブレイディが返せず<15-0>、ブレイディのフォアハンドミス<30-0>、ブレイディのリターンミス<40-0>で、チャンピオンシップポイントを迎えると、センターにファーストサーブを入れる。するとブレイディのリターンがオーバーとなり、ストレートでブレイディを下して優勝を決めた。
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