キャリア10勝目を
果たしたメドベデフ
「オープン13プロバンス」(フランス・マルセイユ/ATP250)最終日、世界ランキング3位のダニール・メドベデフ(ロシア)と、ピエール・ユーグ・エルベール (フランス/同93位)が決勝で対戦。フルセットにもつれ込んだ戦いは、メドベデフが6-4、6(4)-7、6-4で勝利。今季初、通算10度目となる優勝を飾った。
【動画】メドベデフvs.エルベール 決勝マッチハイライト
全豪オープン後に初めて出場した「ABNアムロ世界テニス・トーナメント」(オランダ・ロッテルダム/ATP500)では、初戦で敗れていたメドベデフは、今大会、ヤニック・シナー(イタリア)やマシュー・エブデン(オーストラリア)を破って決勝に進出。その相手となったのは、錦織圭(日清食品)やステファノス・チチパス(ギリシャ)らを倒し、勢いに乗る地元フランスのエルベールだった。
第1セット、先にブレークをしたのはメドベデフ。第5ゲームで先にブレークする。しかし、今大会のエルベールは、リターンゲームでも手強い。直後の第6ゲームでブレークバックして3オールとする。ただ、メドベデフの集中力はここで高まった。第7ゲーム、エルベールの強烈サーブを返していくと、実に9ポイントをかけてブレークに成功。第1セットを6-4で奪取する。
並みの選手なら、ストレートで終わる展開。だが、今大会絶好調のエルベールは、うまく切り替えた。強烈なサーブ、ミスの少ないストローク、そしてダブルス・プレーヤーならではのネットプレーとすべてを駆使しながら、キープを続けていくと、タイブレークに突入する。2本ずつ、ミニブレークを奪うと、5-4から2本ミニブレークに成功。セットを奪い返す。その中では、打ち込まれたボールをハーフボレーのロブで返し、198cmのメドベデフを抜いてポイントにする、さすがというプレーもあった。
これでセットオール、勝負の第3セットは、違いにサーブが威力を発揮。キープを続ける展開に。そんな中、第10ゲームで、チャンスを握ったのがメドベデフだった。15-40とされたエルベールは、ワイドにサーブを入れてサービスダッシュ。そのボールをハーフボレーで処理したが、これがサイドアウトとなって勝負あり。
「10という数字は本当にうれしい。子供の頃に夢見ていた2ケタの数字を手に入れることができたんだから。僕はハードコートでプレーするのが好きだ」と優勝を喜んだメドベデフは、「エルベールは信じられないようなテニスができる。彼の能力は知っているよ。特に全仏の1回戦で負けた時は、タフな試合だった。今日はトリッキーでタフな試合だったけど、勝利を手にすることができてよかった」と語った。
メドベデフは今大会の結果に関わらず、3月15日付の世界ランキングで2位になるとこが決まっていた。それについても、「本当にうれしい。月曜日には2位になることをわかっていたが、素晴らしいことを成し遂げた時にランキングが上がるのはいつものこと。ここで勝っても、月曜日に2位になることは変わらないが、その直前に大会で優勝することができてプライドを高めることができた」と喜んだ。
ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マレー(イギリス)らBIG4以外の選手が2位以内に入るのは、2005年7月のレイトン・ヒューイット以来、約15年7ヵ月ぶりのことである。
また地元開催の大会で、大活躍を見せたエルベールは、「信じられないような1週間だった。レベルの高い試合を5つもこなしたんだ。誇りに思うよ。第3セットは勝てるチャンスもあったけど、彼が優れていた」とメドベデフを称えた。
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