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2021.05.06

選手情報

東京パラリンピック車いすテニス代表・田中愛美選手インタビュー、パラリンピックに向けて「元気で練習できています」

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パラリンピックが第一
そのあとに
実現させる
「車いすテニス」スクール


――まずは、パラリンピックというのが頭にあると思います。そのあと、終わったあとにやってみたいことなどはありますか?
「ブリヂストンでは、障害者も健常者も元気に楽しく生きていく共生社会というのを目指しています。その一環で、10月からブリヂストンで車いすテニスのテニススクールを始めることを計画しています。元々競技生活を終えたら、ジュニア選手を育てたいというのは考えていました。スクールで私の色々な大会に出場して得た経験を、ジュニア選手たちに伝えられたらと思っています。そのスクールでは健常者のクラスも設ける予定です」


田中選手は、これまでに何度も車いすテニスの練習会を企画してきた


――車いすテニスのスクールというは、初かもしれませんね。
「車いすテニスと健常のテニススクールの同時開講は日本で初めてかもしれませんね。私が練習で使用する所沢のコートも小平のコートも近くの保育園のお散歩コースになっています。子供のころから、車いすが身近にある環境を作りたいなと思っています。まずは自分の競技が第一ですが、そういったことにも関わっていきたいです。

まだ現役を続けていくので、日本にいて時間がある時に、みんなとテニスができたらなと思いますし、もし育成クラスの選手が遠征先で一緒になるなら一緒に練習したいし、見てあげたいですね」


――度々、車いすテニスの練習会などもやってらっしゃいましたし、夢の実現という感じですね。ところで、変わらずアイドルは好きですか?
「はい (笑)  NiziU、TWICE、IZ*ONEはずっと見ています。NiziUは、オーディションの時からずっと見ているし、IZ*ONEは期限付きで韓国で活動しているグループで、HKT48の宮脇咲良ちゃん、矢吹奈子ちゃん、AKB48の本田仁美ちゃんが所属しています。今年の春で解散(4月末で解散)となるのでちょっと今アツいですね(笑) 『パノラマ』という曲があるのですが、デビュー曲からの振り付けがちょっとずつ入っていて、それを見て“本当に終わっちゃうんだな”と感傷的になって見ています。NiziUもIZ*ONEもオーディションからできたグループなんです。オーディションで日々ランキングを付けられて、昨日まで下だった子が上に行ったりとか、そういうのを見ていると、競技とアイドルとは別物ですが、ちょっと共感する部分があるというか。しんどいはずなのに、懸命にやっている姿に感化されたりもします。自分らしさを出さなきゃいけないなというのも考えさせられますね」



大好きなアイドルからも元気をもらうという

――なるほど、けっこうテニスにも影響があるのですね。そのほかSNSではゲーム実況したり、激辛食べてみたりと楽しんでいますよね(笑)
「激辛は元々、岩野コーチと木村コーチが得意で、辛い物を見つけると2人で買ってきて食べていたりしたので。私は辛いのは苦手なのですが、毎回一口は試しに食べてます。日本にいる時はキムチも頻繁に食べるようになったし、少し辛いものに強くなってきたような気がします(笑)」

――激辛でも、負けたくないというところでしょうか(笑) 最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
「本当にいつも応援いただき、ありがとうございます。昨年、パラリンピックが延期になって、いろいろ心配していただいたりもしましたが、おかげさまで元気に練習できています!! パラリンピックに向けて、しっかり準備をしていきたいと思います。今年は、自分の実力と笑顔を咲かせたいなと思っていますので、また引き続き応援をよろしくお願いいたします」



岩野耕筰(写真右)コーチと二人三脚でパラリンピックを狙う


田中愛美選手のコラムも必見![連載 : 車いすテニス<そのおもしろさ、難しさ、奥深さを紹介>]


Profile
田中 愛美 Manami Tanaka
■車いすテニスプレーヤー ■所属:ブリヂストンスポーツアリーナ 
■ITF車いすテニスランキング13位(2021年5月3日付)
■1996年6月10日、熊本県生まれ。中学から硬式テニスを開始。高校1年の冬、事故のため車いす生活に。退院と同時に車いすテニスの練習を始めていく。2016年「車いすテニス世界国別選手権」で日本代表に選出。2020年の東京パラリンピックで出場圏内にいたものの、大会が延期に。改めて、今年の大会に向けて準備を進めている。

[東京パラリンピック出場の条件] ①2018年アジアパラ競技大会優勝者、2019年パラパンアメリカ競技大会優勝者 ②2021年6月7日付(日本時間8日)の車いすテニスシングルス世界ランキングで上位22位以内に入る(男子は同上位40位以内、クアードは上位12位以内) ③対象選手が世界ランキング上位でなく、各国の出場枠に余裕がある場合に推薦枠が適用され、バイパルタイト委員会の招待枠で出場が決まる ④シングルスランキングでは選考枠に入っていなくても、ダブルスランキングが優れている選手を対象にした充当枠で選出する。

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ポートレイト写真=松村健人(NBP)/プレー写真=中川和泉(NBP)