女子車いすテニス界にも
浸透する “パワーテニス化”に対応するように練習を進める ――2021年シーズン、パラリンピックまでの時間をどう過ごしていきたいですか? 「今シーズンも、4月までの大会は延期がかなり多く出てしまっています。出場できる大会がけっこう限られているので、その中で、パラリンピックに向けて試合で緊張しないようにするためにも、強い相手と戦う経験を積みたいと思っています。とにかく、出られる大会はなるべく多めに出ていきたいですね」――とはいえ、海外遠征となると隔離期間がある国も多いですよね? 「そうですね。ただ、アスリートは入国後に隔離期間を設けない国もあります。例えば、3月末に遠征に行ったイギリスは、アスリート専用のルールがあって、入国前後一回ずつPCR検査をクリアしたら、行動制限はつきますが隔離期間なく大会に出場できます。ただ、帰国したあとに、自主隔離が2週間ありますけどね」――PCRの検査結果を持つというのは、大丈夫とは思っていても緊張ですよね。「陽性が出てしまったら、その遠征が無駄になってしまうので、やはり緊張はします」
パラリンピックもにらんでバックハンドでのスピンを高めているという田中――技術的な部分について教えてください。今季、高めたいと思っている部分はありますか?「年末からバックハンドに時間をかけて練習しています。普段、試合ではバックハンド・スライスを武器として使っているのですが、今の主流はスピンに変わってきています。フォアハンドと同じグリップで打てるというメリットもあるので、咄嗟のタイミングで打てればと思って練習しています」――女子の車いすテニスも、パワー、スピードが上がってきているというわけですね。「はい。全豪オープンに出ていた選手の内、8人中7人は、バックハンドをほぼスピンで打っています。これまでスライスで組み立てるのが、女子では多かったですが、男子のテンポが早くなってきて、女子も影響を受けて、トップ選手がより攻撃的なテニスになってきていますね」――全豪といえば、女子車いすテニスシングルス決勝。第3セットで、レフェリーがタイブレークを7ポイントと10ポイントで間違えるというトラブルがありましたね(笑) 「ありましたね。おそらく、ファイナルで10ポイントのタイブレークは初めてだったんだと思うんですよ。だから、誰も気づかなかった。ディーデ(・デグロート/オランダ)も(上地) 結衣(三井住友銀行)ちゃんも“え、終わってないの?”という顔になっていましたね(笑)」――脱線しましたが、みんながスピンを打つとなると、逆にスライスが生きるケースもありますよね。「そうですね。実際に対戦したりしてわかったことですが、全豪オープンにで出ていたマカレナ(・カブリラナ/チリ)とか、特にアンジェリカ(・ベルナール/コロンビア)は、持ち上げないといけないるボールが苦手なので、スライスは有効なショットだと思っています」
笑顔が印象的な田中選手
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