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2021.03.28

選手情報

世界3位のハレプ、大会のコロナ感染対策に感謝も「最高のレベルでパフォーマンス発揮できると思えない」と吐露

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感染予防に力を尽くす大会に感謝も
「監禁されたような状態で過ごすのは大変」

現在開催中の「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/WTA1000)に第3シードとして出場中のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が大会前の記者会見でバブル(新型コロナウイルス感染防止の安全隔離施設)内での生活が及ぼすパフォーマンスへの影響について語った。

【動画】苦戦しながらもマイアミOP初戦を突破したハレプ

新型コロナの感染拡大により、男女を問わず複数のトーナメントでバブルを使用している昨今のテニス界。今週のマイアミ大会でも、選手たちは会場の「ハードロック・スタジアム」までバスで送迎されており、バブルの外では誰とも交わらないようになっているという。

ハレプは自身が新型コロナに感染した経験から、バブル隔離のルールには「(感染予防につながるから)感謝している」とした一方で、選手たちに課せられている厳しい制限が「パフォーマンスの低下につながっているのではないか」と考えているようだ。また、「この時期は誰にとっても簡単ではないと思う。毎回のようにホテルに閉じこもり、バブルに監禁されたような状態で過ごすのは大変だと感じる。(この状況下では)すべての選手が最高のレベルでパフォーマンスを発揮できるとは思えない」とも語っている。

その上でハレプは「トップ10以外の選手でもトーナメントでは優勝できるし、そのような光景に私はあまり驚いていない。コロナ禍ではどのトーナメントも選手にとっては簡単ではないことはわかっている。だからこそ、すべての選手に勝つチャンスがあると思っている」と述べ、女子テニス界が混沌としている原因を冷静に分析している。

先月には母国ルーマニアで新型コロナのワクチン接種を行ったハレプ。記者から現在の調子を問われると、「今ではツアーを周るのが楽になった。だからここ(マイアミ)に来ることにした」とした上で、「もうコートの上ではとても良いプレーができると思う。少し肩の調子が悪くて困っているけど、ここにいられることは幸せだ。マイアミ大会で優勝できるとも思っている」とコメントを残した。

新型コロナが猛威をふるい、見通しが立たない中でのツアー転戦はどの選手にとっても大きなストレスとなっていることは間違いないだろう。一刻も早く以前のような平穏な日常が戻ってくることを祈るばかりだ。

文=中村光佑

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma