「ラファにクレーで勝つというのは
このスポーツで最も困難なことだ」「まったく驚きの結果ではない。サーシャが自分のプレーをしただけだ。彼はトップ選手だから、対戦する時は(どんな試合になるかは)予想できない。だから驚きではない」試合後の記者会見で、第1シードのラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク2位)はそう振り返った。5月7日、ATPマスターズ1000 「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード)準々決勝、“クレーキング”ナダルは、第5シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/同6位)と対戦。4-6、4-6で敗れた。ナダルは、これでズベレフに3連敗となった。
【動画】ズベレフvs.ナダル マッチハイライト
「試合序盤は試合をコントロールできていた。第6ゲームまでは、多分、彼よりも良いプレーができていたと思う」と語ったとおり第1セット序盤は、ナダルが主導権を握っていた。第1セット序盤はキープが続く展開。すると。第6ゲームで、ナダルはラブゲームでのブレークに成功。4-2とする。すると続く第7ゲームが分岐点となる。30オールから、アプローチショットを打ってネットに詰めたナダルに対して、ズベレフはパッシングショットを決める。続くポイントでも同様にネットに出たナダルにボレーをさせず。ズベレフがブレークバックに成功する。さらに第9ゲーム、デュースから珍しくナダルがダブルフォールト(この試合2本のみ)をすると、続くポイントではパッシングショットがネット。ズベレフがまたもブレークに成功する。続くゲームをキープして、第1セットは6-4でズベレフが奪取する。第2セット第5ゲーム、ズベレフは早めにボールを叩いていくとブレークに成功。するとこのセット、ナダルにブレークポイントすら許さず。6-4で締めて勝利を果たした。
2018年大会でも優勝しているズベレフ。クレーとしては速いというサーフェスとあって、自身のテニスと合っているのだろう。この試合中には、高い軌道のボールを多用。ナダルのボールが短くなったら、前に踏み込んで叩くという展開を数多く見せていた。
「まちがいなく、キャリア最大の勝利の一つだろう。ラファ(ナダル)にクレーで勝つというのは、このスポーツで最も困難なことだ。まして彼の母国での試合。信じられない勝利だ」と喜日を語ったズベレフ。敗れたナダルは、自身の不調ではなくズベレフのプレーが良かったと相手を讃えている。
ベスト8で敗退となったナダル。「素晴らしかった」とズベレフのプレーを讃えた
続く準決勝(現地16時以降・日本時間23時以降)では、第3シードのドミニク・ティエム(オーストリア/同4位)と対戦する。両者の対戦は、昨年のUSオープン決勝以来(対戦成績は2勝8敗)。「USオープンの決勝を、みんな連想するだろう。私も思い出すはずだ。対戦を楽しみにしている。今日のように、いいプレーができたらうれしい。ドミニクは偉大な選手だから、当然ながら簡単な戦いにはならないだろう。ここ数試合は、いずれも素晴らしい戦いを演じている。なんとか、またマドリードの決勝に進みたい」と語ったズベレフ。本日の準決勝は、注目の一戦となる。
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