close

2021.06.02

選手情報

大坂なおみに対してグランドスラムが共同声明で「有意義な改善を生み出す」と発表[全仏オープン]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

“有意義な改善を生み出す”と
発表したグランドスラム


6月1日、全仏オープンをはじめとする全豪オープン、ウィンブルドン、USオープンのグランドスラムは共同声明を発表。大坂なおみ(日清食品)に対して、「コートから離れると発表した彼女に対して、可能な限りサポートと支援をしたい」「素晴らしいアスリートであり、自身が大丈夫だと判断して戻ってくることを楽しみにしている」とメッセージを出した。

【SNS】グランドスラム側が改めて共同声明を発表


全仏オープン開幕前の5月27日に、記者会見に不参加するという大坂の宣言に対して、同30日に4大大会は共同声明で、「グランドスラムの規約により罰金を科すこと、そして今後も同様の行動を続けると大会からの失格や将来のグランドスラム出場停止につながる」と警告。

それを受けて、6月1日に大坂はSNSを通じて、「数日前に投稿した時には想像もしていなかった状況です。今は大会や他の選手、そして私の健康のためにも、私が棄権をし、パリで行われているテニスに集中できるようにするのが一番だと思っています」「2018年のUSオープン以降、長い間うつ病に悩まされていて、それに対処するのは本当に大変でした。私のことをよく知っている人は、内向的だと知っているでしょうし、大会でもよくヘッドフォンをしているのを見たことがあると思います。なぜならそれが不安を紛らわせてくれるのです。私は人前で話すのが得意でなく、世界中のメディアと話す前には大きな不安に襲われます。だから、パリでは記者会見をスキップした方がいいと思ったのです」と発表。今大会を棄権していた。

それを受けて、今回、グランドスラム側は「私たちは、ナオミが感じているプレッシャーと不安を彼女自身の言葉で共有したことを称賛し、テニス選手が直面するかもしれない独特のプレッシャーに共感します」、「プレーヤーの健康は常にグランドスラムの最優先事項である。WTA、ATP、ITF とともに、さらなる行動を通じてメンタルヘルスとウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念)を向上させていきます」と発表。

さらに「私たちは、選手、ツアー、メディア、より広いテニスコミュニティと協力して、有意義な改善を生み出すつもりです。グランドスラムとして、私たちはプレーヤーが私たちのスポーツで最高の栄誉を達成するための舞台を作ることを目指しています」と、何らかの改善を図るとした。

前日、フランステニス連盟のモレトン会長は、棄権を発表した大坂に対して「残念であり、早い回復を祈っている。次回大会で会えることを楽しみにしている」と声明を発表。しかし、一方的に声明文を読み上げ、記者からの質問に応じなかったことで、批判を受けるという一幕もあった。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

Photo by Takeo Tanuma