第2セット以降、流れを掴むことができず
6月1日、全仏オープン男子シングルス1回戦、内山靖崇(積水化学工業/世界ランク115位)はマルコ・チェッキナート(イタリア/同83位)と対戦。 6-3、1-6、2-6、4-6で敗れた。
【画像】1回戦の全試合が終了! 全仏オープン男子シングルス組み合わせ
初対戦の両者だが、チェッキナートはキャリアハイ15位、2018年全仏ベスト4という実力者。クレー巧者ということもあって、タフなゲームとなった。
第1ゲーム、内山サーブからスタートとなるが、いきなり30-40とピンチを迎える。しかし、ここを凌いでまずはキープに成功する。コートのかなり後方に立って内山のサーブを受けるチェッキナートは、そこから深いリターンを返していく。それに対して、内山は短くなったボールを叩き、積極的にネットに出ようとする。
第3ゲーム、内山はミスを引き出して15-40とブレークチャンスを迎える。ここでセカンドサーブを叩いてくと、チェッキナートの返球がオーバー。先にブレークに成功して3-1とする。そのまま、リードを保って5-3でサービング・フォー・ザ・セットを迎えるとファーストサーブをしっかり入れてキープ。6-3でセットを先取する。
第2セット、チェッキナートのストロークの精度がアップする。すると、第4ゲーム、内山は30-40とブレークのピンチを迎える。続くポイントでラリーとなるが、チェッキナートが放った片手バックハンドのダウン・ザ・ラインがウィナーとなり、ブレークを許してしまう。さらに第6ゲーム、内山は15-40とまたもブレークポイントを握られる。デュースまで持っていくが、2ブレーク目を許す。そして第2セットは1-6でチェッキナートに奪われた。
第3セット第1ゲーム、内山はデュースからダブルフォールト。続くポイントでサーブ&ボレーを試みるが、いいリターンが返ってきてボレーをミス。ブレークされてしまう。さらに第7ゲーム、内山にミスが出ると15-40でバックハンドがサイドアウト。ブレークを許すと続くゲームをキープさえて2-6で落とす。このセット、内山はアンフォーストエラーが12と増えてしまった(チェッキナート5)。
巻き返しを図りたい第4セット。第1ゲームをキープすると、続くリターンゲーム、内山は思い切りの良いショットで15-40とブレークチャンスを迎える。すると、チェッキナートにミスが出て先にブレークに成功する。ところが、続くゲームでブレークバックを許すことに。そのまま、キープが続くと第7ゲーム、ダブルフォールトやアンフォーストエラーが出て、ブレークを許してしまう。3-5で迎えたサービスゲーム、マッチポイントを2本凌いでなんとかキープ。続くチェッキナートのサービング・フォー・ザ・マッチ、内山はラリーで主導権を握ろうとしたが、チェッキナートを崩すには至らず。セットカウント1-3で敗れた。内山は、今回で6度目のグランドスラム本戦出場となったが、またも1回戦の壁を突破することができなかった。
今大会、予選から繰り上がって本戦入りを果たした内山。「前哨戦2大会に出ていたものの、クレーコートでの戦いが確立できていなかったため、本戦までの間にレベルの高い相手と実践練習を行っていて、前哨戦よりもいいところはたくさんあったが、クレー巧者に勝つには実力が足りなかった」と試合を振り返っている。
好調だった2019年シーズンのように勝つためにはどうすべきか? その中で、自分の良さに噛み合わせていくために、ツアーに台頭してきている若手選手の特徴でもある「“ボールの強さ”を求めていきたい」と語った。
今後のスケジュールとしては、エントリーしていたアメリカでのチャレンジャー大会に出場することを検討し、芝のノッティンガム(チャレンジャー)、ウィンブルドン予選に向かうという。タフな負けとなったが、グランドスラムの勝利は近い位置にあることはまちがいないはず。アップデートを加えていくプレーが今から楽しみである。
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