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2021.06.09

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ジダンセクがノーシードから躍進! バドサとの打ち合いを制しベスト4入り[全仏オープン]

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ジダンセクが2時間26分の熱戦を制しベスト4入り

全仏オープン10日目、女子シングルス準々決勝でノーシードのタマラ・ジダンセク(スロベニア/世界ランク85位)が、第33シードのパウラ・バドサ(スペイン/同35位)を7-5、4-6、8-6で下し、グランドスラムで初めてのベスト4入りを果たした。

【動画】ジダンセクがバドサとの激しい打ち合いを制して4強! マッチハイライト

3年連続3度目の全仏オープン出場となったジダンセクは、初戦で第6シードのビアンカ・アンドレスク(カナダ/同7位)を3時間20分の激闘の末に、6(1)-7、7-6(2)、9-7で下し、金星を挙げると、3回戦のカテリーナ・シニアコワ(チェコ/同68位)戦でも1セットダウンから勝利している。

対するは、クレーコート・シーズンで大きくランキングを上げたバドサ。WTA500チャールストン大会でのベスト4を皮切りに、WTA1000マドリード大会でもベスト4、WTA250ベオグラード大会ではツアー初優勝を果たした。グランドスラムでの最高戦績は、昨年の全仏オープンでのベスト16となっている。

この日の試合、第1セットは激しいブレーク合戦となった。ジダンセクは、バドサに3度のブレークを許したものの、リードを奪われるたびにブレークし、追いつく展開。それでもセット終盤に4度目のブレークに成功し、第1セットを7-5で奪う。

しかし、第2セットではバドサに甘くなったサーブを叩かれ、プレッシャーをかけられると、4-2から一気に4ゲームを連取されてセットを失った。

勝負のファイナルセット、第2セットの悪い流れを断ち切れないジダンセクは、第1ゲームでサービスゲームを破られたが、第4ゲームでブレークバック。その後は、互いに高い集中力を保って、サービスキープが続く。今大会、ファイナルセットの6-6以降は、先に2ゲーム差をつけたほうが勝者となる。第13ゲームでは、ジダンセクのアンフォーストエラーが続き、3度のブレークポイントを手にしたバドサだが、これを取りきれず。対して、これをしのいだジダンセクが、直後のゲームで攻め切って、2時間26分の熱戦に終止符を打った。

試合後、ジダンセクは緊張していたとしながらも「準決勝に進むということは、二人にとって大きなチャンスだったけど、今日は彼女(バドサ)よりも少しだけ冷静になれたと思う。それにしても最後は厳しい戦いだったわ」とタフな試合の中でも心を落ち着かせることができていたコメント。

続けて、「初戦で勝てたことは私にとって大きなブレークスルーになったわ。あれで自信がついたの。大会前は調子が良かったし、クレーコートではいいプレーができていた。だから、いつ調子が出てきたかわからないし、ただ一戦一戦を大切にしてきたわ。毎日が1つの物語のようで、毎日がその章のようなもの。だから、それを続けて、ベストを尽くしたい」と語った。

これまでのグランドスラムの最高戦績である2回戦を大きく飛躍したジダンセク。WTAツアーでの優勝はないものの、2度の準優勝はいずれもクレーコートと、得意とするサーフェスで彼女の快進撃はまだまだ続くのか楽しみだ。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma