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2022.06.10

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ナダルがアカデミーの卒業生に説いた「プロになるために必要なこと」

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「目標は闘い、もがき、倒れたときに学んでいき、達成される」 

現地6月8日、ラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク4位)は、自身のアカデミー「ラファ・ナダル・アカデミー・バイ・モビスター」の卒業式で祝辞を送った。『謙虚さと忍耐力』の重要性を語ったスピーチは、実にナダルらしい深いものである。

【動画】“全仏V14”を成し遂げたナダルが自身の考えを語ったスピーチの様子

この日は、33人の生徒にとっての卒業の日。ナダルはその壇上に立ち、まず「今の流行は即効性。忍耐や辛抱があまり人気がないことは知っている。何かが欲しい時、私たちは携帯電話を手に取り、購入したり、調べたりできる。しかし、今日、私は皆さんに人生における最大の目標は、ある日突然達成できるものではないことを思い出してほしい」と切り出す。

続けて、「目標は闘い、もがき、倒れたときに学んでいき、達成されるものだ。私は、皆さんが素晴らしいプロフェッショナル、人間になることを確信している。それこそが最も重要なこと。しかし、経験上、皆さんには予期せぬ瞬間や、すべてを疑いたくなるような失望が待ち受けているだろう。そんな時は、家族や恋人、信頼できる人たちに頼れば、自分の夢や目標が何だったのかを思い出し、再びその夢を見ることができるでしょう。失敗しても、立ち直り、再び戦う術を知らなければ、それは悪いことのままになる。何度も転ぶかもしれない。でも思い通りにならないことがあることを謙虚に受け止めなければならないんだ」と人生には苦難が待ち受けているが、立ち直ることが大事なんだと説く。

「だからこそ、私はすぐ結果を求める社会で廃れてしまった2つの美徳、『謙虚さと忍耐力』を再認識するようにする。忍耐強く、粘り強く、あきらめない。楽観主義であれば、この人生で多くのものを得ることができる。また、その美徳はすぐに身につくものではなく、毎日の行いの中で身につける必要があることも伝えておく。時間を守る、必要な訓練をする、毎日勉強する、親を尊敬し従う、友人に寛大でいる、周りの人に寛容である、そんな小さなことが、いずれ大きな違いを生み、あなた方をより良いプロフェッショナルに、そして社会にとって素晴らしい人間にする」と謙虚さと忍耐力の重要性を語った。

昨年は、ロジャー・フェデラー(スイス/同50位)も駆けつける豪華な卒業式となったが、今年はスペイン人NBA選手のリッキー・ルビオ(インディアナ・ペイサーズ)が登場。同様に卒業生にエールを送っている。

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写真=田沼武男