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2022.06.10

選手情報

ATPが来年以降マドリード、ローマ、上海などのマスターズ1000大会の期間、ドロー数を拡大。賞金増額で選手と大会が利益分配も

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ATPの改革に努める会長のアンドレア・ガウデンツィ氏(写真中央/Photo by Getty Images)

ATPマスターズ1000大会の多くが12日間開催、96ドローに変更

6月9日、男子ツアーを統括するATPは、2023年シーズンからATPマスターズ1000のマドリード、ローマ、上海大会を、2025年シーズンからカナダとシンシナティ大会を現状の8日間(56ドロー)から12日間(96ドロー)の開催に変更すると発表。これに伴い、賞金も増額されて選手と大会が利益を等分することも明らかにされた。

【画像】ATPが発表した現時点での2023年大会スケジュール

ATPが立ち上げた「OneVision」と呼ばれる計画は、10億人を超える世界中のテニスファン、新世代のスタープレーヤー、デジタル時代の3つに適したコンテンツのあるテニスというスポーツをより強固な基盤を確立するための改革。

第1段階では、これまでの収入源となっていたチケット収益からの脱却に向け、メディアやデータという拡張性の高い収益源に活路を見出す。

その一つとして行われたのがATPマスターズ1000大会の拡大だ。すでにATPマスターズ1000のインディアンウェルズ、マイアミは12日間の大会として開催されていて、成功を収めており、同様に来年にはマドリード、ローマ、上海を、2025年にはカナダとシンシナティをこれまでの8日間(56ドロー)ではなく、12日間(96ドロー)競技に変更。2週間かけて行われるグランドスラムとの差も縮小され、シーズンを通してファンにより多くのプレミアムなイベントを提供する。

また、日程を拡大する5つの大会では、2025年までに賞金を35%以上増加、2023年からは、選手と大会が50%ずつ利益を分け合う形となり、選手にとってもより多くの収入を得る機会となる。

ATP理事会や選手評議会、大会評議会、専門家などの2年以上に及ぶ協議の末に、承認された今回の改革について、ATPのアンドレア・ガウデンツィ会長は、「我々のスポーツは大きな可能性を秘めており、新しい時代の成長の真っ只中にいる。その可能性を実現するためには、我々が団結し、新たな成長機会を追求して、最も重要なものであるファンに焦点を当てることが必要。OneVisionはそれを提供してくれる。これはツアーにとってゲームを変える瞬間であり、我々のスポーツ全体の大きな努力。これから何が起こるか、とても楽しみだ」と述べた。

「OneVision」の第2段階は、テニスの統治構造と運営モデルを統一することを目的としており、現在WTAやITF、4つのグランドスラムとともに進行中であるとしている。

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