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2022.07.07

選手情報

ジャバーが初の決勝進出、アフリカ人女子選手として初の快挙「チュニジア人女性として誇りに思う」[ウィンブルドン]

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ジャバーがキャリア初のグランドスラム決勝進出を決める

7月7日、ウィンブルドン女子シングルス準決勝、第3シードのオンス・ジャバー(チュニジア/世界ランク2位)とタチアナ・マリア(ドイツ/同103位)が対戦。ジャバーが親友対決を6-2、3-6、6-1で制し、アフリカ人女子選手として初のグランドスラム決勝進出を決めた。オンコート・インタビューでは「何年も大きな犠牲を払ってきた結果が出ている。もう1試合頑張りたい」と語っている。

【動画】ジャバーが見せた超絶スライスパス&勝利の瞬間

ノーシードから4強入りを果たしたマリアは34歳のベテラン。産休明けから1年弱で迎えた今大会では、第5シードのマリア・サッカリー(ギリシャ/同5位)などシード3選手を撃破するなど勢いに乗っている。スライスを多用するマリアに対して、“テクニシャン”ジャバーはどう対応していくのかが注目された。

試合はマリアのサービスからスタート。いきなりピンチを迎えたが、まずはキープに成功。ドロップショットに、左右への揺さぶりと立ち上がりから多彩な攻撃を見せるジャバーも、続くサービスゲームをキープする。そして第3ゲーム、ジャバーが粘ってデュースとすると、マリアがダブルフォールト、バックハンドスライスのネットとミスが続いてブレークを許す。

準決勝という舞台もあってか硬さが目立つマリア。第7ゲームでも、アンフォーストエラーが続いてサービスを破られてしまう。そのリードを守ってジャバーが第1セットを先取する。

準決勝までの5試合中4試合がフルセット勝利と粘り強いマリア。第2セット第4ゲーム、30-40とこの試合初めてブレークチャンスを迎えると、スライスでミスを引き出してブレークに成功。3-1とする。高い軌道でリズムを変えるスライス、滑るスライス、ドロップショットなど、多彩なアンダースピンを使うマリアに対して、ジャバーはなかなかリズム良くプレーできない。このセットはマリアが6-3で取り返す。

勝負の最終セット、先にブレークしたのはジャバー。第2ゲームで30-40とチャンスを迎えると、ネットに出てきたマリアにパッシングショットを決めてブレークに成功する。ジャバーはさらに第4ゲームでもブレーク。セット開始から5ゲーム連取する。第6ゲームで、マリアにセット初キープを許したものの、サービング・フォー・ザ・マッチをキープして6-1。キャリア初、アフリカ人女子選手として初のグランドスラム決勝進出を決めた。

オンコートインタビューで、ジャバーは「何年も大きな犠牲を払ってきた結果が出ている。もう1試合頑張りたい。今日はお互いに大変な試合だった。すごく走らされたし(笑) 素晴らしい喜びを彼女と分かち合えたことがうれしい。2人出産したあとに、ここまで勝ち残るなんて彼女は驚異的よ」と友人でもあるマリアを称えると、アフリカ人女性として初の決勝進出に「チュニジア人女性として誇りに思うし、母国の皆さんが喜んでくれていると思うわ」と笑顔で語った。

グランドスラム初優勝がかかる決勝は、第16シードのシモーナ・ハレプ(ルーマニア/同18位)対第17シードのエレナ・リバキナ(カザフスタン/同23位)の勝者と対戦する。 



■ウィンブルドン2022
[THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]

・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK

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写真=田沼武男