互いに健闘を称えたキリオスとジョコビッチ
現地7月10日、ウィンブルドン男子シングルス決勝が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク3位)がニック・キリオス(オーストラリア/同40位)を下し、大会4連覇を含むウィンブルドン7度目の優勝、そして21度目のグランドスラム優勝を達成。優勝スピーチでは、「世界で最も歴史があるこの大会で、また優勝できてうれしいよ」と語った。
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まず準優勝となったキリオスは、「彼はちょっとした神様のような存在だよ。正直、いいプレーができたと思う。でも、まずはノバクとあなたのチームにおめでとうと言いたい。あなたは、この選手権で何度も優勝しているよね」と彼流の言葉でジョコビッチを祝福。続けて、ボールパーソン、アンパイアに感謝の言葉を述べる。その中で「時々衝突もあったけど、耐えてくれてありがとう」と語ると、会場がどっと湧く。
司会を務める元全仏女王のスー・バーカー(イギリス)に、“ウィンブルドンで初の決勝に進出し、さらに欲が出ませんか?”と聞かれると、「そんなことはないよ! 正直、とても疲れたんだ。自分も、チームのみんなも疲れている。たくさんのテニスをしたからね。ちょっと休まないといけない。もちろん、この結果には本当に満足している。いつかまたここに戻ってくるかもしれないけど、どうかはわからないな」とまずは休養を取りたいと語っている。
そしてマイクはジョコビッチに渡される。まず「ニック(キリオス)、君は戻ってくるよ。ウィンブルドンだけではないからね。多くの決勝にね。準優勝の選手に適切な言葉というのは難しいんだけど、ニック、君はベスト・プレーヤーの一人だよ。君とチームの皆さんを祝福したい。素晴らしい準優勝だったよ。君のことをリスペクトしている。素晴らしい選手だし、何年もそう言われてきたね。今後も、グランドスラムで活躍してくれるはず」とキリオスへの祝福を語ったジョコビッチ。
ここでバーカーは、決勝前に話題となったジョコビッチとキリオスがSNSのDMでやり取りをしているという件を振る。「今回の決勝で勝ったほうが夕食をご馳走するという約束もしているのですよね?」。
すると、ジョコビッチは「そうか、だから彼は負けたのか(笑) 関係性を考えると、あんなに良いことを言うとは思わなかったよ。これで正式に仲良しになったね(笑) 素晴らしい関係をこれから築いていきたいと思う。でも、彼はどうやらディナーより、ナイトクラブがいいらしいんだけどね。それについては妻がいるから、返答してないんだ(笑)」と語って会場を沸かせている。
そしてジョコビッチは、ウィンブルドンへの思いを口にする。
「あまりに喜んでいるので、うまく言葉が出ないんだけど、ウィンブルドンは心の中でとても特別な大会なんだ。小さなころ、4、5歳のころ、テレビでこの大会を見て、両親にラケットをねだったんだ。芝でプレーするのを夢見ていた。毎回優勝するたび、その意味の重さ、喜びを感じるよ。皆さん、ありがとう。ここは世界で最も特別なコート。世界で最も歴史があるこちらで、また優勝できてうれしいよ」と感慨深げに語っている。
そして最後に、ジョコビッチは家族、両親、チームに祝福の言葉を綴ってスピーチを終えた。
■ウィンブルドン2022
[THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK
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