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2022.09.07

選手情報

「心が折れそうだ」キリオスが準々決勝敗退のショックを告白 [USオープン]

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相手を称えつつ、ショックを吐露したキリオス

現地9月6日、USオープン男子シングルス準々決勝、第23シードのニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク25位)は、第27シードのカレン・カチャノフ(同31位)に5-7、6-4、5-7、7-6(3)、4-6とフルセットの末に惜敗。試合後の記者会見では、下を向きながら「心が折れそうだ」と語った。

【動画】キリオス準々決勝ハイライト&記者会見を見る

ビッグサーブ、攻撃的なストロークと互いに持ち味を発揮し、勝負はフルセットにもつれ込んだが、第5セット第1ゲームでカチャノフがブレークに成功。その後、2度のブレークポイントを凌いでキリオスを退けた。

試合終了直後、ラケット2本をコートに叩きつけて破壊するなどイライラをあらわにしていたキリオス。記者会見の冒頭では「体力的にはあまりいい感じではなかった。でも、終盤は調子が上がったよ。本当にショックだ。でもカレンを讃えたい。サーブは本当にすごかった。今大会で対戦した中でベストだったね。正直、乗るか反るかという大会だったと思う」とカチャノフのプレーを称えつつ、優勝が狙えただけにショックを受けていると素直な気持ちを語った。

試合中、メディカル・タイムアウトを取ってマッサージした左ヒザことについては、「少し痛めただけ。ここ数ヵ月、たくさんテニスをしてきたからね。スプリット・ステップを踏んだ際に、少し痛めたんだ。第3セット以降は痛みを感じなかったし、たいしたことではない。ただ、精神的に乱れてしまっただけだ」と大きな問題にはならなかったという。

会見の中で強く語ったのは、グランドスラムで勝ちたかったという思いだ。
昨年9月以来、ヒザの故障によりツアーから離れていたキリオスは、全豪オープンで復帰(2回戦敗退)。その後、6大会に出場して迎えたウィンブルドンでは、グランドスラムで初となる決勝進出を経験する(準優勝)。そして今回のUSオープンでは、前回王者のダニール・メドベデフ(同1位)を4回戦で下して8強入り。残る選手にグランドスラム優勝経験者が不在だっただけに、頂点が狙える大会だった。

「正直、グランドスラムでは勝つことでしか、みんなの記憶に残ることはできない。クソみたいな気分だ。多くの人を失望させてしまった。この4大大会こそが重要なんだ。また最初からやり直さなければならない。全豪オープンまで待たないといけない。すごくショックだ。心が折れそうだ。僕に勝ってほしいと思っているすべての人にとってもショックだと思う」、いかにグランドスラムに賭けて戦っていたのか、思いが伝わる言葉だった。

目標には届かなかった。それでも、2022年は、キリオスにとって特筆すべきシーズンとなったことはまちがいない。

キリオスは、10月3日から行われる「楽天ジャパンオープン」(東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/ATP500)に出場予定。グランドスラムのチャンピオン・コンテンダーへと成長を果たしたキリオスは、どんなプレーを見せてくれるだろうか。



■USオープン2022
・大会日程/2022年8月29日(月)〜9月11日(日)
・開催地/USTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センター(時差13時間)
・賞金総額/6,010万ドル(81億7,390万円)
・男女シングルス優勝賞金/260万ドル(3億5,360万円)
・サーフェス/ハードコート(レイコールド)
・使用球/[男子]ウイルソン「USオープン・エキストラ・デューティ」、[女子]ウイルソン「USオープン・レギュラー・デューティ」

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