close

2022.10.30

選手情報

今井慎太郎が全日本テニス選手権で2年連続の決勝へ。関口周一と初優勝をかけて対戦[大会8日目男子試合結果&大会最終日試合予定]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

2年連続の決勝へ進んだ今井慎太郎、ベスト4の壁破った関口周一と対戦

10月29日、「大正製薬 リポビタン全日本テニス選手権97th」(東京・有明)の大会8日目を迎え、男子シングルス準決勝の2試合が行われた。

【画像】「全日本テニス選手権」男子シングルス・ダブルス組み合わせ

まず決勝を先に決めたのが、第1シードの今井慎太郎(イカイ)だった。早稲田大学の先輩である片山翔(伊予銀行)を相手に、第1セット第1ゲームを4本のサービスエースでスタートさせ、一気に5ゲームを連取。6-1で第1セットを奪うと、第2セットも先にブレークアップする展開を作った。だが、「彼もアグレッシブな感じを出してきたのに対して、僕が受け身になってしまった」と片山に追い上げを許してリードを守り切れない。

「途中、去年の感じもよぎった」と6-2、6(2)-7、7-5で勝利した昨年大会の準決勝を思い出したという今井だが、最後は自らの持ち味である攻撃的なショットで流れを引き戻し、第11ゲームをブレーク。最後はサービスエースで試合を締めて、今年はストレートで決着をつけた。

これで2年連続の決勝進出。出場選手では、添田豪(GODAI)と伊藤竜馬(橋本総業HD)しか経験したことがなく、「全日本は、1試合1試合何が起こるかわからないと感じている。ずっとチャンスだと言われ続けて、なかなか勝ち進むことができなかったりもあった」とこの舞台で勝ち抜くことの難しさが知る。

だからこそ、「全日本を戦い抜くというのは、結果を追い求めても良くないなと思っているし、1試合ずつ自分ができるだけベストに近いプレーをして臨むというところが一番大切だと思う。あと1戦とか考えずに、また1試合に全力で出し切るという気持ちだけで臨みたい」と、決勝へ向けて気を引き締めた。

そして、その相手となるのが関口周一(Team REC)だ。添田を下した伊藤を6-4、6-4で下し、4度目の準決勝で初めて決勝の舞台へ進んだ。

元世界ランク60位の伊藤に対し、関口は「今まではスライスでかわしたり、ペースを落として戦っていたけれど、今回は動きと引き下がらないで打ち合うというところを意識した」と真っ向から勝負。伊藤が放つパワフルなショットを警戒しつつ、先にストレートへ展開してペースを握り、第1セットを6-4で先取する。第2セットでも第3ゲームでリードを奪うと、「絶対簡単に終わらないと思っていた。ラフにやっているように見える時はあるが、それでも絶対(隙を)狙ってくる経験のある選手。いつ反撃されるかという怖さもあったが、それに太刀打ちできるような心の準備はできていた」と伊藤の猛攻にも耐え、初の決勝進出を果たした。

2016年大会から2018年大会まで3年連続ベスト4という成績を残し、準決勝の壁を破れずにいた関口。今大会は、鈴木貴男コーチとともに「とにかくファイトする」というテーマを掲げている。この日の試合でも難敵を相手に「精神的に揺らいでしまう場面はあった」というが、「(ファイトする)意識があったことで1ポイント2ポイント違った。技術よりもそういうところが特に全日本という舞台では大切なんだなと終わってみて感じているところ」と勝ちきれた要因を口にした。

一方、敗れた伊藤は、準々決勝で添田との激闘を含む連戦の疲労から「体がきつく、動くのが厳しかった」と万全な状態ではなかったという。第2セットは1ブレークダウンから追い上げて、計3本のブレークポイントを握り見せ場を作ったが、「(関口)周一の強い気持ちと粘り強いプレーでポイントが取れなかった。今日は彼がすごい良いプレーをしてそれに押された」と4年ぶりの全日本テニス選手権はベスト4に終わった。

<10月29日の男子シングルス準決勝試合結果>
【シングルス準決勝】
○今井慎太郎(イカイ)[1] 6-1 7-5 ●片山翔(伊予銀行)[8]

○関口周一(Team REC)[4] 6-4 6-4 ●伊藤竜馬(橋本総業HD)[12]

<10月30日の男子シングルス・ダブルス決勝試合予定>
【コロシアム】
第1試合(11時開始):今井慎太郎(イカイ)[1] vs. 関口周一(Team REC)[4]

第3試合:上杉海斗(江崎グリコ)/松井俊英(ASIA PARTNERSHIP FUND)[1] vs. 仁木拓人(三菱電機)/柚木武(イカイ)[4]

※カッコ内は所属先。Q=予選勝者、WC=主催者推薦

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma