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2022.11.15

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ロシアのルブレフ、激闘後に平和へのメッセージ記す「自分が感じたことをやっただけ」

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Photo by Getty Images

ルブレフ、勝利後のサインで「必要なのは平和だけ」と記す

現地11月14日、男子テニスのツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ)予選が行われ、ロシア出身のアンドレイ・ルブレフ(世界ランク7位)は、試合後にカメラにつけられたパネルに書いたメッセージについて「自分が感じたことをやっただけ」だと語った。

【動画】「必要なのは平和だけ」とカメラに向かってサインするルブレフ

同大会は、年間の獲得ポイント上位8名の限られた選手のみが出場できる大会。4名ずつのグループで予選を行い、上位2名が決勝トーナメントに進むことができる。初戦でルブレフは、同じロシアのダニール・メドベデフ(同5位)に6(7)-7、6-3、7-6(7)と逆転勝利を飾った。

その試合後、テニスでは恒例となっている勝者によるカメラレンズにつけられたパネルへのサインに応じたルブレフ。「Peace, peace, peace. All we need(必要なのは平和だけ)」と反戦のメッセージを記した。この行動をATPの公式SNSが取り上げ、「とても勇敢だ」「偉大な男」だと称賛されている。

記者会見でサインの意味を問われ、「感じたことをやってみた。事前にアイディアがあったわけではないんだ。特に現代では、平和を手に入れることが大切。インターネットがあり、楽に生活することができる。飛行機にも乗れるし、旅行、スポーツ、家族の面倒を見ることができる。誰も苦しんだりしたくない。それはもう何年も前のことで、我々はそうなるべきではない。多くの国が苦しんでいる、それだけだ。だからこそ、共に平和であることが大切だと思うんだ」とコメント。

また、カメラに向かって書いたフレーズは、自国を批判するような言葉にあたる。自身だけでなく、家族にも危険が及ぶ可能性があるが、「どうだろう、僕は自分が感じたことをやっただけだ。この1年、いろいろな発言をしたと思う。新しいことを言うつもりはなく、すでに多くのことを明確にしてきた。今日、僕は自分が感じたことをやっただけ。それは自然と出てくるもので、我々(対戦したメドベデフもロシア人)は同じ国の出身。そう感じるだけでいい」と述べている。

ルブレフは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった当初から戦争反対のメッセージを明らかにしてきた選手の一人。2月下旬には、今回と同じくカメラにつけられたパネルに「No War Please(戦争をやめて)」と書いたり、インタビューでも「僕が言えるのは、ひどいことが起きているということ。みんなには申し訳ないことをしたと思っている。だからこそ、スポーツが政治の外に出て模範を示す必要がある」と自身の立場を示していた。

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