close

2024.04.08

選手情報

シェルトン、32年前に父が制した地でツアー2勝目「先駆者として僕に道を示してくれてありがとう」[全米クレーコート選手権]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

Photo by Getty Images

シェルトン「クレーコートでのプレーが自分のものになりつつある」


現地4月7日、男子ツアー「全米クレーコート選手権」(アメリカ・ヒューストン/ATP250)シングルス決勝が行われ、第1シードのベン・シェルトン(アメリカ/世界ランク16位)が第3シードのフランシス・ティアフォー(アメリカ/同21位)を7-5、4-6、6-3のフルセットで下し、昨年のジャパンオープン以来となるツアー2勝目を挙げた。

【動画】シェルトン、ティアフォーの連覇阻止でツアー2勝目! マッチハイライト

今大会までクレーコートでのツアー戦績が2勝7敗と大きく負け越しており、タイトルを手にしたことがない21歳のシェルトン。第1シードとして出場した今大会も苦戦したゲームが続いた。初戦となった2回戦でジズー・ベルグス(ベルギー/同111位)を3-6、6-4、6-3と逆転勝ちすると、準々決勝ではブランドン・ナカシマ(アメリカ/同92位)を7-5、7-6(9)。ランキングで格下の相手に苦戦を強いられた。それでも準決勝のトーマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン/同30位)戦では互いにサービスキープが続いた第1セットを6-7(4)で落としたものの、第2セット以降は6-4、6-4とリードは許さずに逆転勝ち。ツアー初優勝を果たした昨年10月のジャパンオープン以来の決勝に進んだ。

決勝の相手は、昨年の全米オープン準々決勝で6-2、3-6、7-6(7)、6-2で下している前年覇者のティアフォー。試合序盤は互いにテンポよくポイントを獲得しサービスキープが続く。その中、6-5の30-30でティアフォーがダブルフォールト。シェルトンが大きなチャンスを手にすると、セカンドサーブを叩いてラリーの主導権を握り、最後はティアフォーのフォアハンドがラインを割り、7-5でセットを奪取した。

第2セットはミスが重なった第3ゲームをブレークされて、そのまま4-6でセットを失ったが、最終セットも積極的に攻めたシェルトンが1ブレークに成功。これで勢いづき、危なげなくサービスキープを続けたシェルトンが6-3で締めて、昨年10月のジャパンオープン以来、ツアー2勝目を挙げた。

父でありコーチのブライアン・シェルトン氏は、全米クレーコート選手権に統合される前に同じ会場で行われていたリバーオークス国際の1992年大会チャンピオン。今大会も間近で息子のプレーを見守り、試合中には声をかけて励ました。シェルトンはチャンピオンスピーチで「父は1992年にこの大会で優勝していて、そのタイトルは僕への一歩上として持っていた。先駆者として僕に道を示してくれてありがとう。大変な旅をしてここまで来てくれた家族にも感謝している」と父と肩を並べたことを喜んだ。

自己最高ランクとなる14位に上昇したシェルトン。大会公式サイトに試合後のコメントが掲載され、「クレーコートでのプレーが自分のものになりつつある。動きと忍耐が大事なんだ。僕には高いバウンドのサーブと重いフォアハンドがある。ベースラインからポイントを取るのは難しいから、ネットでフィニッシュする技術が必要。試合経験は少ないけど、僕のプレーはクレーコートに向いていると思う。ただ上達するには時間がかかるよ」とクレーコートでの戦い方がわかってきたとコメント。

「去年は初めてヨーロッパに行き、初めてのクレーコート・シーズンで頭が真っ白だった」と言うが、初めてのクレーコートのタイトルを獲得し弾みをつけてヒューストンを後にする。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録