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2025.02.05

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元世界1位のハレプ、母国大会で現役引退「やりたかったことはすべて達成した」

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Photo by Getty Images

ルーマニア女子として初めて世界1位になったハレプが現役引退


現地2月4日、元世界ランク1位で2度のグランドスラムタイトルを獲得したシモーナ・ハレプ(ルーマニア/世界ランク870位)が、母国で行われた「トランシルバニア・オープン」(ルーマニア・クルジュ=ナポカ/WTA250)1回戦敗退後、突如引退を表明。「かつてのレベルに戻ることに耐えられない」と語った。

【動画】母国ルーマニア大会での敗戦後、コート上でファンに別れを告げたハレプ

33歳のハレプは、2017年10月に世界ランク1位に立つと、2018年全仏オープンと2019年ウィンブルドンで優勝。ツアー通算24度のタイトルを獲得している。だが、2022年全米オープンで禁止薬物を摂取したことにより4年間の資格停止処分に。その後、故意性はなく処分が9ヵ月に短縮され、昨年3月に復帰を果たした。

それでも膝や肩の負傷により、昨年はツアー4大会の出場にとどまり、今季も「全豪オープン」などを欠場。そして、かつてのレベルに到達できないと、母国ルーマニアで行われた「トランシルバニア・オープン」でキャリアを終えることを決断した。

1回戦でルシア・ブロンゼッティ(イタリア/同72位)に1-6,1-6のストレートで敗戦。試合後にはコート上でマイクを握り、引退を明らかにした。

「ここルーマニアは私の故郷。私にとって最高の場所で、いつもたくさんの愛に包まれている場所。ここで多くの試合に勝ったことも、負けたこともあるけど、最後には美しい思い出が残る。どこでプレーしても、ここが一番」と笑顔で語りかけるハレプ。

大会前には「(引退について)もちろん、いつかはその時が来る。長い間、テニスをしてきて完治しない怪我もある」と語っていただけに、ファンも驚いたことだろう。

これまでのキャリアを振り返り、プロの世界へと導いてくれたコーチや家族らに感謝の言葉を伝え、「今、悲しみと喜びの両方を感じている。でも、この決断を受け入れているわ。体はかつてのレベルに戻ることに耐えられない。それに戻るには難しく、どれだけの努力が必要かわかっている。だからこそ、クルジュ=ナポカに来た。あなたたちの前でプレーし、さよならを言うために」と、現役最後にファンの前でプレーできたことに感謝し、別れを告げた。

ルーマニアの女子選手として初めて世界ランク1位になり、グランドスラムのタイトルも獲得し「やりたかったことはすべて達成した」と満足感も示したハレプ。「子どもたちへ、野心を持って頂点を目指す意欲を燃やすことを願っています」とエールを送った。

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