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2020.09.14

大会情報

国枝慎吾が5年ぶり7度目のUS制覇!! 上地結衣もダブルスで優勝<USオープン最終日>

(c)Pete Staples/USTA

国枝慎吾(ユニクロ/第1シード)
6−3 3−6 7−6(3)
アルフィー・ヒュウェット(イギリス)

イギリス出身の世界ランキング3位、ヒュウェットは今大会ダブルスで優勝し、シングルスでも大会3連覇を狙う。
対する日本のレジェンド、36歳の国枝は今大会第1シード。2015年以来の7度目となるUSオープン優勝を目指し試合が始まった。

試合序盤から国枝は一球ごとに声を出し、力を込める。頂点を争う二人の壮絶な打ち合いや打球スピード、守備範囲の広さは見応えがある。
国枝は、第1ゲームを3度のデュースの末にキープ。国枝は威力よりも高いアベレージを維持する戦略を展開し、ラリー戦でポイントを重ねようとする。しかし、それを感じ取ったヒュウェットはベースラインに少し入りリターン。先にブレークされた国枝だが、ヒューイットのダブルフォールトに救われブレークバックに成功する。
ヒュウェットは背筋を使った力強いサーブやフォアハンドが特徴。ミスも多いが、国枝のディフェンスの強さがそうさせている。コートの中でライジング気味に打つボールでテンポを早くし、ヒューイットに時間を与えない。後半はヒューイットがしびれを切らし、ミスをする場面が増え、国枝が6-3と第1セットを先取した。

第2セットでは、互いにブレークした2-2の場面で7度のデュース。この1ゲームに12分を費やし、国枝はブレークできず。ここからヒューイットの持ち前のフォアハンドがパワー、コントロールとも復調し始め、このセットを6−3と奪い返す。

ブレーク合戦を制した国枝が
5年ぶり7度目の戴冠

一進一退の攻防が続く中、スタートした第3セット。屋根を閉めるために5分の中断をはさむと、国枝が再開直後のヒューイットのサーブをブレークに成功。一気に突き放しにかかろうとしたが、ヒュウェットの粘りにブレークバックを許す。この時点で試合は2時間を越え、疲れも見え始めてきた。

その後、国枝が2度、ヒュウェットが1度のブレークし5-3。国枝が次のサービスをキープすれば優勝となるゲームだが、30-0とあと2ポイントのところでヒュウェットのリターンの強打が決まり、このゲームをブレークされてしまう。
89%のファーストサーブと高いアベレージをサービスキープしたヒュウェットは、5-5で国枝のサービスゲームをブレーク。6-5 とし、この試合で初めて国枝からリードを奪った。

しかし国枝も黙ってない。ヒュウェットのサービング・フォー・ザ・マッチで、ブレークポイントを握ると、フォアハンドの逆クロスでウィナー。タイブレークに突入する。
常にリードを守った国枝がタイブレークを7-3で奪い、死闘を制した。追い上げられ、土壇場までたたされた国枝。コーチの岩見亮氏も勝利の瞬間立ち上がって喜びを分かちあった。

試合時間2時間54分、7回目の USオープン優勝、24回目のグランドスラムタイトルの国枝は満面の笑でトロフィーを掲げた。

試合直後のインタビューでヒュウェットは「素晴らしい対戦だった、またフランスで対戦(全仏オープン)したい」と語り、リベンジを誓った。

国枝は「とてもタフな試合だった」と一言。コーチに「ありがとう」と日本語で伝え、「サポートしてくれた方々への感謝と日本で観てくれている方々もサポートしてくれてありがとうございました。とても疲れました。でも今は嬉しいです。また来年会いましょう」とインタビューを締めくくった。

上地結衣がブイスと息の合ったプレーで
全豪に続いて2冠達成

(c)Brad Penner/USTA
息の合ったプレーを見せた上地(写真右)とブイス (c)Brad Penner/USTA

また、同日には車いすテニス女子ダブルス決勝が行われ、第2シードの上地結衣(三井住友銀行)/ジョーダン・ワイリー(イギリス)が、第1シードのマジョレーン・ブイス/ディーデ・デグロート(オランダ)と対戦。

シングルスで圧倒的な強さを誇るデグロートにボールを打たせず、第1セットを上地、ワイリー組は6-3で先取。第2セットこそ、相手の反撃にあうも、着実にポイントを重ね、競りながらも怒涛の5ゲーム連取。6-3で取り、全豪オープンでの優勝に続いて2冠を果たした。

試合後のインタビューで上地は、相手のペアの健闘を称え、「(ワイリーと)ここでプレーできてハッピー、 また来年も帰ってきたい」としてコーチやサポートしてもらったことに感謝をしながら喜びを噛みしめた。

文=知花泰三(全米プロテニス協会公認指導員資格保持者)