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2020.12.29

選手情報

大躍進を遂げた若武者シナーが来年の抱負を語る

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19歳90日でのツアー初優勝など
強烈なインパクトを残したイタリアの新星

海外メディア『Ubitennis』によると、男子テニス世界ランキング37位のヤニック・シナー(イタリア)が「来シーズンは以前の状態に戻ることを期待している」とのコメントを残しているという。

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今シーズン、数々の強敵を打ち破り、全仏オープンではグランドスラム初の本戦入りを果たしたシナー。その全仏オープンでは4回戦で世界7位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)を破り、見事ベスト8に輝いた。ローマ大会でも世界6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)との熱戦の末に勝利を収め、ツアーデビューから高いポテンシャルを発揮している。

また、11月に開催されたソフィア・オープン (ブルガリア・ソフィア/ATP250)ではATP初タイトルを獲得し、世界ランクも37位まで浮上。2008年にデルレイビーチ・オープン(アメリカ/フロリダ/ATP250)を制覇した錦織圭以来、最も若い19歳と90日での快挙を成し遂げたことでテニス界に強烈なインパクトを残した。

スポーツチャンネル『Sky Sport』のインタビューに応じたシナーは「今年は(コロナ禍で)大変な年だったから、来年は元通りになることを祈っている」と述べた上で、「(自分にとって)一番大事なのはできるだけ多くの試合をすることだね」と来季の抱負を語った。その上で体重を増やすことを考えており、「特に持久力の面で大きく進歩することができる」とした。

幼い頃はスキーに傾倒していたシナーだが、現在ではテニスに対して並々ならぬ情熱を持っているようだ。インタビューの中でシナーは「テニスは私の人生において、家族や友人の次に大切なもの。何よりも大切なのは、このスポーツへの情熱だと思う。毎日、目が覚めたら目標を設定することが必要だと感じている。もちろん困難な瞬間も考慮に入れなければならない。もし本当にテニスが好きなら、すべての問題を克服することができると思っている」と話している。

19歳にしてロジャー・フェデラー(スイス)のコーチを務めるイワン・リュビチッチ氏からもお墨付きを得るほどの活躍を見せているシナー。すでに来季も更なる活躍が期待されている。

文=中村光佑

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma