「少なくとも1度は勝つチャンスが
あるのでは!?(笑)」と語ったルブレフロシア対決となった男子シングルス準々決勝、ダニール・メドベデフは、7-5、6-3、6-2のスレートでアンドレイ・ルブレフを倒した。その第2セットに、こんなシーンがあった。プレー中に外れてしまった振動止めを、探すメドベデフ。ボールパーソンが見つけて持ってきたと思ったら、それは彼のものではなかった。結局、ルブレフが見つけて、ラケットに乗せて渡してあげる。探している間、何かを話していた2人。緊迫した試合の中では、なかなか見られないシーンだった。
【動画】メドベデフ vs. ルブレフ ハイライト4回戦後の記者会見では、ダニール・メドベデフに、“次のラウンドでアンドレイと対戦して、数日後、彼と話しますか?”という質問があった。それに対して、彼はこう答えている。「もちろんだ。ほかの選手のことはわからないけれど、ほとんどはこれを仕事だと理解しているはず。試合直前にも話はする。もちろん試合中は、勝つために最善を尽くす。時には言い合いもするだろう。何しろ対戦相手だからね。それでも、試合が終われば、彼は素晴らしい友人だ。その部分に競争なんてない」2人は、子供時代からの仲だというから、気心が知れているのも当然だ。そして今日の記者会見でも、メドベデフは、またルブレフの話題を出されている。――“彼はショックを受けているようでしたが?”「試合に負けたんだから、ガッカリするだろう。でも、コートの外では親友だ。隣にいたら、今でも普通に話せるよ。とはいえ、グランドスラムでの敗戦はショックなはず。乗り越えるまで、少しだけ時間が必要だと思うよ」負けたのだから、もちろんルブレフは、元気ではない。そんな中で記者会見では、友人のプレーを賞賛している。「これまで戦った中でベストの彼だった。素晴らしいプレーだったから、勝てて当然だ。僕より、ずっと良かった。ちょっとでも気を許すと、やられてしまう。だから、どのポイントも100%集中する必要があった。第1セットの5オールの時、それと第2セットの3オールだけ。そこでブレークができていたら、違った結果になっていたかもしれない。でも、僕はイージーイージーボールを決められなかったんだ」そう答えたうえで、親友との今後の戦いについて、冗談を言っている。「これから何年もプレーするつもりだし、何回も対戦するだろう。だから、少なくとも1度は勝つチャンスがあるのでは!?(笑)」これでメドベデフとの対戦成績は0勝4敗。今回も敗れてしまったが、自身の言葉どおり、これから何度も対戦していくのだろう。近い将来、この対戦はもっと見どころの多いものとなる。そんな予感をさせる両者の言葉だった。
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