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2021.02.27

選手情報

ナダルの元コーチがメドベデフの敗戦を分析「精神的な強さが足りなかった」

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グランドスラム初優勝へ期待高まるもジョコビッチに完敗

世界ランキング2位のラファエル・ナダル(スペイン)の叔父であり、元コーチのトニー・ナダル氏がスペインの新聞紙『El País』のインタビューに応じ、2月21日に行われた全豪オープンの決勝で、世界4位のダニール・メドベデフ(ロシア)が同1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に完敗を喫したことについて語った。

【画像】2度目のグランドスラム決勝へ進んだメドベデフの全豪オープンプレー集

昨年のATPマスターズ1000「ロレックス・パリ・マスターズ」から全豪の決勝まで20連勝と好調をキープしていたメドベデフ。テニスファンの間でも「この勢いでジョコビッチを下すのではないか」と囁かれ、初のグランドスラムタイトル獲得へ期待は高まるばかりだった。

だが、試合が始まると第1セットこそ競った展開となったものの、その後はジョコビッチが繰り出す多彩なショットの前にメドベージェフはミスを重ね、最終的には主導権を握れないままストレートで完敗。これによりジョコビッチは全豪9度目の制覇を達成し、グランドスラムでの通算優勝回数を18に伸ばした。

トニー氏はメドベデフが完敗を喫した理由について、「ジョコビッチに対処するための精神的な強さが足りなかったのではないか」と分析。さらに、「彼(メドベデフ)は、第1セットを先取できなかったことへのフラストレーションを克服するのに、あるいは難しい場面で戦い続けるのに、安定性を保つことができなかった」と敗因を語った。

トニー氏は「決勝戦の前日にはメドベデフが『タイトルの死守をしなければならないジョコビッチにとっては、プレッシャーが大きい』と言っていたのを聞いたが、試合の結果は、逆に彼(メドベデフ)の方が大きなプレッシャーを抱えていたことを示している」と話しており、両者のメンタリティの差は明らかであったことを実感していたという。

2019年のUSオープンに続き、またしても四大大会の優勝には手が届かなかったメドベデフ。今後もBIG3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)の壁が立ちはだかることは間違いないだろうが、今回の敗戦を糧に、初のグランドスラム制覇へ向けて、何度でもチャレンジを続けてもらいたいものだ。

文=中村光佑

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma