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2020.06.15

大会情報

NY便り「ついにテニスが帰ってきた! ジョコ主催のエキジビションが開催してティエムが優勝」

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アメリカ『TENNIS.com』は、6月13、14日に開催された「アドリア・ツアー」のベオグラード大会の様子を掲載。観客の声援に応えるドミニク・ティエム(オーストリア)をノバク・ジョコビッチ(セルビア)やグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が拍手する様子が映っている。

印象的なのは、優勝の瞬間、観客はスタンディングオベーションで両者を称えていること。そして、そこに、マスク姿の人は見られなかったことだ。

今回行われたイベントは、ジョコビッチ主催によるもの。ノバク・ジョコビッチ財団がバルカン半島地域で行っている人道的プロジェクトのための資金調達と認識を高めるためのチャリティーマッチである。6月初旬に、チケットが売り出され、7分後には完売。追加発売するほど注目を浴びることとなった。同イベントのキッズ・デーにはジョコビッチも参加し、子ども達とともに楽しんだようだが、こちらもマスク姿の子供は見当たらず。アウトドアでの開催といえども、結局スタジアムには4000人の観客が訪れ、ソーシャルディスタンスを取る方向の世界的な流れとは全く異なっていたとレポートでも伝えられている。

また、同イベントには、元WTA世界1位のエレナ・ヤンコビッチが招待されて出場。ミックスダブルスを行ったことも一つのニュースとなっていた。2017年のUSオープン以来、ケガに苦しんでいる彼女は「テニスは私の血となっているもの。テニス界に復帰することを諦めてはいない」と語ったという。

4ゲーム先取の3セットマッチで行われた今大会で決勝に勝ち残ったのは、ジョコビッチに勝利した世界32位のクライノビッチと同3位のティエムだった。決勝では、ティエムが、クライノビッチを4‐3(2)、2‐4、4‐2で破り、セルビアでの初開催となった今大会で初優勝を飾った。ティエムは、「オーストリアではいくつかの試合をしたけど、このセルビアでは、質の高いプレーヤーがいて、大勢の観客の前でプレーできた。完璧な週末だ」と締め括った。

新型コロナウイルスの影響で3月からツアーが中断。3ヵ月の時を経て、ようやく観客を入れたイベントが行われた(感染者数が1万人を超えながら死者が約250人に抑えられているセルビアだからこそ、できたのかもしれない)。今日は、テニス復活の日と言える。一つずつではあるが、これからこのようなイベントが行われることを願うばかりだ。

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