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2021.03.24

選手情報

ルブレフ、昨年から続く好調の裏にあった“ケガやタフな状況”を語る

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2018年に味わった“苦しい時間”が
飛躍のきっかけに


世界的なパンデミックのために、ツアーのスケジュールが大幅に変わった2020年。限られた大会の中で、5度優勝。その勢いを維持したたま今季、ATPカップで優勝、全豪ベスト8、ロッテルダム大会優勝と強さを発揮しているアンドレイ・ルブレフ(ロシア/世界ランク8位)のインタビューをATPが掲載した。

【動画】アンドレイ・ルブレフのハイライト集


先週開催された「ドバイ・デューティー・フリー・テニス選手権」(アラブ首長国連邦・ドバイ)では、ATP500での連勝記録を歴代2位となる23にまで伸ばしているルブレフ(準決勝で惜しくも敗れている)。今、最もホットなプレーヤーといってもいいが、少し前を振り返ると2018年には、腰の疲労骨折で3ヵ月間、ツアーを離脱。その直前に、31位とキャリアハイを記録していたが、2019年2月には115位までランキングを落としているなど、苦しい時間も味わっている。

しかし、その苦しい時間こそが、今を作っているとルブレフはか語っている。

「予選を通るのも大変だった」と当時を振り返るルブレフ。「いかに早くトップに行くかなんていう夢を見ることはやめたんだ。予想や予測をやめた。その前年(2018)には『うまくいけばトップ20に入る。さらに上に行ける』なんてことを考えていたんだ。そこでケガをしてしまって、トップ100以下に落ちた。それ以来、予想や予測をやめたんだ。今は、どうすれば今よりも良くなるかということを考えているんだ。ケガやタフな状況が、私の頭をクリアにしてくれた」と今の考え方を語っている。

「とにかく、私はどんどん成長したいんだ。今、ということではなく、長い目で見ていき、成長していきたい。(今の好調について)『単なる幸運なのでは?』『できすぎだ』という恐れみたいな感情もある。それでも、今のやり方を同じようにやっていって、同じレベルでプレーをし続けられるのか。しっかり確認しながら続けていきたい。失敗や不調は怖いよ。でも、その不安が私を成長させてきた。ミスが出たら、完璧になるまで繰り返したい。私はすべてを完璧にしたいんだ。そうやって、不安が私を成長させてきた。初戦で負けるようなこともある。でも、コントロールできないこともある。勝てるならそれはそれでいい、もし負けたとしても、どう考えていたかは、あまり関係ない。結局のところ、最善を尽くすことが重要なんだ。選手として改善するように集中することが重要なんだ」

自分に対する期待や予測をすることなく、いかにいいプレーをするかについて集中すること。ルブレフの今の強さの秘訣は、そこにあるということだ。

これあまで8大会に優勝しているルブレフだが、ATPマスターズ1000の優勝はまだ経験していない。本日から本戦がスタートするマイアミ・オープンで、初のATPマスターズ1000タイトルを獲得することができるか。第4シードのルブレフは2回戦から登場。初戦は、テニス・サングレン(アメリカ/同62位)とペドロ・マルチネス(スペイン/同93位)の勝者と戦う。

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Photo by Takeo Tanuma