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2021.03.30

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コルダ、偉大なチームのサポートを得てATPマスターズ1000初のベスト16進出[マイアミ・オープン]

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グランドスラム王者を
父に持つサラブレッド、コルダ

3月29日、「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ATPマスターズ1000)、3回戦で世界ランク87位のセバスチャン・コルダ(アメリカ)は、今季絶好調のアスラン・カラツェフ(ロシア/同27位)と対戦。6-3、6-0で快勝した。試合後、コルダは「最高の気分だ。彼に対して、とてもいいプレーができたと思う。全仏オープンでも使った戦術がうまくいったのと、よりよく動けたと思う」とに振り返っている。

【動画】セバスチャン・コルダ1回戦ハイライト


今大会、ATPマスターズ1000では初のベスト16進出となったコルダを含めて、ジョン・イズナー(28位)、テイラー・フリッツ(32位)、フランシス・ティアフォー(58位)とアメリカ勢は4名が残っている。同大会では2004年大会のアレンドレ・アガシ、トッド・マーチン、アンディ・ロディック、ビンセント・スペイディア以来だという。

「クールなことだ。アメリカには、有能な選手がたくさんいる。特にテイラー・フリッツは僕の一押しだ。それからジョン・イズナーもいまだに素晴らしい。そして僕やブランドン・ナカシマが、少しずついいテニスができるようになってきていて、ツアーのドアをノックしようとしているところだ。アメリカ人は今、いい結果が出ているね。続けたいと思う」、そう語ったのは4人の中で最も若い20歳のコルダである。

"コルダ"という名前を聞いて、往年のファンは「お!」と思うかもしれない。彼の父は、元世界2位で1998年全豪王者のペトル・コルダ氏である。実はペトル氏は、息子のコーチを務めている。さらにペトル氏の妻で元世界28位のレジナ・コルドワや元世界8位のラデク・ステパネクも彼のサポートに加わっているほか、セバスチャンいわく“メンター”というアガシも彼のサポートをしている。

それはティアフォーも「良いチームも持っている」とうらやむほど。元ジュニア1位であるセバスチャンは、これ以上ないチームであることを理解していて、「私には経験ある最高のチームがついている。グランドスラム王者で元2位の父がいて、トップ30プレーヤーの母がいる。そして、元世界8位という兄のような存在のラデク・ステパネクもいる。私たちは常に連絡を取り合っている。そして、アンドレ・アガシのようなメンターもいる。これ以上のチームを作ることはできないと思う。たくさんの経験と知識が僕のチームにはあるんだ。その中でも最も大きい影響力を持っていて、チームの中心は父だけどね」と語っている。ちなみに、両親からは常々いかにステファン・エドバーグ(スウェーデン)が素晴らしい選手であるか、“猫のようにしなやかな動きでネットに着くんだ”と言われていたという。

今大会では、1回戦でラドゥ・アルボット(モルドバ/同77位)を下すと、2回戦では同17位のファビオ・フォニーニ(イタリア)に1-6、6-4、6-2で破り、初のトップ20からの勝利を挙げる。そして3回戦では、話題のカラツェフを撃破。地元フロリダ育ちとあって、「高温多湿は慣れている」という地の利も彼を加速させているのかもしれない。

4回戦では、第5シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼチン/同9位)と対戦する。
「彼は素晴らしい選手。驚くべきシーズンを過ごしたばかりだ。この前も、優勝しているね(3月1週目、ATP250アルゼンチン・オープンで優勝)。なにしろトップ10選手だ。対戦できるのは、とてもクールなことだし、素晴らしい経験になるだろう。できれば、またいいプレーをして、楽しみたい。秘密兵器があるかって? それはわからないよ。とにかく攻撃的に行くだけだ」とコルダ。

トップ10との対戦は、予選から出場し、ベスト16となった昨年の全仏オープン以来(ラファエル・ナダル/スペインにに敗戦)。シュワルツマンとの一戦は、果たしてどんな戦いになるだろうか?

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