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2021.04.01

選手情報

19歳シナーが準決勝進出。試合後には対戦相手に「キミは本当に人間なのか!?」と聞かれる[マイアミ・オープン]

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大会史上8人目となる10代での
ベスト4入りを決めたシナー


「キミは本当に人間なのか!? 15歳のように見えるのに、プレーはまったく(ティーンエイジャー)らしくない。本当にすごいな(笑)」、試合後の挨拶の際、対戦相手が19歳のヤニック・シナー(イタリア)を笑いながら称えた。

【動画】ブブリクが「キミは本当に人間なのか!?」と聞いたシーン


現地3月31日、「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ATPマスターズ1000) 準々決勝、世界ランク31位で第21シードのシナーは、第32シードのアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン/同44位)と対戦。7-6(5)、6-4で勝利してベスト4進出を果たした。過去同大会でティーンエイジャーのベスト4入りは、8人目。イタリア人選手としては、2017年大会のファビオ・フォニーニ(イタリア/同17位)以来2人目だという。

ブブリクといえば、アンダーサーブにリバースサーブ、ネットプレーでも素晴らしいタッチセンスを持っていて、相手を幻惑するプレーが得意。この試合でも、ブブリク版セイバー(相手のセカンドサーブを前に出てハーフボレーのようにリターンしてネットに付く戦法。ロジャー・フェデラー/スイスが以前やっていた)をやったり、フォアハンド・リターンをぶっ叩いたり(なんと時速160キロ超!)、とシナーに揺さぶりをかけた試合だった。

両セット、いずれもブブリクが先にブレークをして、プレッシャーをかけたが、シナーがブレークバックをして勝利という試合だった。ちなみに両者は3月中旬、ATP500ドバイ大会でも対戦。この時もフルセットとなる拮抗した試合で、シナーが勝利している。

試合後、「ブブリクとの対戦で、集中力を保つのは非常に難しい。彼は素晴らしいタッチを持っているし、アイディアもある。何でもできるから、瞬時に流れが変わる可能性があるんだ」と振り返ったシナー。ネット側での会話に質問が及ぶと「彼が『キミは人間じゃないな(笑)』と言ってきたんだ」と説明している。

このシーンについて、ブブリクも試合後に語っている。
「実際、彼は人間とは思えないよ。それは事実だ。だから、本当に人間なのか? と聞いてみたんだ。そしたら『僕が人間かどうか? もちろんだよ(笑) 』と返ってきた(笑) 彼の年齢くらいで、ほとんどの選手が持っていない精神的タフさを持っていることは、驚くべきこと。試合中に彼を何度“ロボットだろ!?”と言ったことか。悪い意味ではないよ。実際、彼は本当に素晴らしい選手だからだ。ご覧のとおり、19歳にしてツアーに影響を与えているし、とにかく彼は強い。精神的にも肉体的にもね。素晴らしい選手だよ」

並みの19歳でないことは、多くの選手が感じていることだろう。準決勝では、第1シードのダニール・メドベデフ (ロシア/同2位)をストレートで破ったロベルト・バウティスタ・アグ(スペイン/同12位)と対戦する。

ATPマスターズ1000の準決勝ともなれば、多少の緊張もありそうだが、「ここマイアミで、もう1試合ができるということがとてもうれしい。2週間前、ロベルトとドバイで戦った試合は、本当に難しい試合だった。非常に楽しみな試合になるね」と大会そのものよりも、試合が楽しみだと語っている。

続く準決勝も、シナーの戦いが楽しみである。

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