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2021.04.15

大会情報

相生学院高&柳川高、両監督に聞いた「Japan Premium Tennis Tournament 盛田正明杯」参加の意義

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試合の様子を動画で配信してもらうのは
素晴らしい経験

もう一つの高校チーム・相生学院高校(兵庫)は、2018年の日本リーグで優勝した三菱電機と対戦。結果は敗れたものの、ダブルスで1勝を挙げた。荒井貴美人監督に話を聞くと、実は関西では、今回のJPTTのように高校から企業チームまでが集まる大会が毎年実施されているという。

「楽天の三木谷(浩史)さんが支援してくれている大会で、兵庫県テニス協会が開催している『三木谷杯』という大会があります。15年ほど前から開催されていて、関西で日本リーグに出場したチームと関西の大学トップ4チームほどと兵庫県の高校と大阪府の高校が参加します。今回のJPTTは、この三木谷杯の全国版だなと思いました。日本のトップ選手が集まるということで、学生たちにとっては本当に貴重な経験になったと思います」(荒井監督)


「JPTTではコンソレがあったことも魅力だった。負けても相手は日本のトップチームばかり。そういうチームと戦えるのはありがたい」と語った相生学院高校の荒井貴美人監督

三木谷杯と違うのは、当日の試合の様子が動画でライブ配信されていた点だという。
「JPTTは無観客で行われており、試合の様子はGAORAの公式チャンネルを通して、映像として日本中に配信されていました。現代はネット社会ですから、そのような環境の中で自分の力を発揮するには、本当に鍛えておかなければ出せないものです。そういう意味でもJPTTでは試合を放映してもらって、本当に素晴らしい体験をさせてもらいました」(荒井監督)

実業団やプロから学ぶものは多い

実際に試合を戦った選手たちはどう思っているのだろうか。ダブルスで三菱電機から白星を挙げた相生学院高校の3年生・藤田大地/藤高聡真ペアは「出場できただけでもうれしい。とても貴重な体験をさせてもらいました。試合には勝つことができたけれど、学ぶものが多かったです」とそろってコメント。


「やってきたことを全部出して戦えた。今までで一番と思えるほどいいプレーができた」と笑顔で話した藤高聡真選手(左)と藤田大地選手(右)

具体的に学んだことについては、「ポイントのはじめ方や打ってくるコースなど、実業団やプロの選手は違うなと思いました。また、ボレーのミスが少ないのが印象的でした。球も速くて少し重いと感じましたが、そこは対応することができました」(藤田選手)、「ダブルスの組み立て方など堅実で、そうしたプレーに対してどう戦うか勉強になりました。また、僕たちが相手のサーブでリードしたときも、相手はとても落ち着いてプレーしていた。自分たちだったら焦ってしまうような場面なのに、相手は冷静にプレーしていて、その結果、僕たちがポイントを取られてしまうこともあったので、そういう部分も参考になります」と話し、勝利からもたくさんの気づきがあったと明かした。


来年以降も開催が予定されているJPTT。荒井監督は「来年は全国選抜で優勝・準優勝チームが出られるようにする案があると聞いたので、もしそれが実現すれば、さらに選抜も盛り上がると思います。今後もこの大会に出場したい」と意欲を燃やしており、本田監督も「JPTTはとてもいい試みで、日本のテニスを成長させる大会になると思う。来年以降もぜひ続けてほしい」と期待を寄せていた。高校生にとって特別な大会となりそうなJPTT。次回はどのような形で実施されるのか注目だ。

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写真=松村健人(NBP) Photos by Takehito Matsumura