今シーズン最初のグランドスラムとなる全豪オープンでラファエル・ナダル(スペイン)と激闘を見せたニック・キリオス(オーストラリア)が、ウィンブルドン前哨戦の『フィーバー・ツリー選手権』(ATP500/イギリス・ロンドン/6月15日~21日)に、6年連続で出場することが発表された。
持ち前の身体能力を生かしたスーパーショットや遊び心あるプレーで、多くのファンを魅了するキリオス。一方で、コート内外で何かと議論を巻き起こすことでも知られてしまっている。同大会でもその悪癖が出てしまい、この2年で約370万円の罰金を科されている。
一度目は、2018年大会の準決勝、マリン・チリッチ(クロアチア)と対戦したときのこと。コートチェンジの際、ベンチで猥褻な行為を連想させるジェスチャーを行ったキリオス。これがカメラでとらえられ、1万6660ドル(約180万円)の罰金。
二度目は、2019年大会1回戦のロベルト・カルバレス・バエナ(スペイン)戦で起きた。第1セットのセットポイントを奪ったキリオスは、相手のセカンドサーブがフォールトだったと主審に猛抗議。「こんなにアウトだった! こんな試合やってられるか!」と審判を罵った。その後もしつこく審判に汚い言葉を投げかけ、試合後、1万7600ドル(約190万円)の罰金が科された。
そういった行動から“悪童”とも言われるキリオスだが、「グラスコートでプレーすることが好きで、クィーンズクラブの芝は世界でもトップクラス。今年はもっといい成績を収められるようにしたい」と、大会への意気込みを語った。
同大会にはキリオスのほかステファノス・チチパス(ギリシャ)やダニール・メドベデフ(ロシア)、チリッチ、アンディ・マレー(イギリス)らが出場予定となっている。
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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma
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