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2021.11.09

選手情報

車いすテニスでゴールデンスラムを達成した世界1位のアルコットが来年1月の全豪オープンで引退

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グランドスラム通算23勝、3つの金メダルを獲得したアルコット

11月9日、車いすテニスのクアードで史上初の年間ゴールデンスラムを達成したディラン・アルコット(オーストラリア)が、来年1月に開催される全豪オープンで現役を引退することを発表した。

【動画】USオープン優勝カップにビールを注いでゴールデンスラム祝うアルコット

2015年の全豪オープンで初めてグランドスラムタイトルを手にしたアルコットは、7年連続で同大会で優勝。単複合わせてグランドスラム通算23勝、3度のパラリンピック金メダルを獲得し、クアードにおける史上最高の選手として活躍した。

今シーズンはすべてのグランドスラムとオリンピックを制し、車いす選手として史上初の年間ゴールデンスラムを達成。22試合戦い、わずか1敗のみというキャリア最高の年を過ごしている。

全豪オープンが行われるメルボルン・テニスパークで行われた会見で、アルコットは「全豪オープンは、僕にとって特別な場所。数週間前に開催されたUSオープンでキャリアを終えることができなかった。なぜならUSオープンは僕のホームではないから。ここが僕のホームであり、全豪オープンは人生を変えた。1年を終え、地元の街で、大観衆の前で優勝すること以上に素晴らしいことはない」と語った。

アルコットの功績はビッグタイトルでの成績にとらわれず、USオープン優勝後には「僕の目的は、障害のある人たちがよりよい生活を送れるように、認識を変えること」と語ったように、自身の慈善団体や音楽フェスティバルを運営。オーストラリアの障害を持つ若者を支援する募金活動も行っている。

また、この日行われた会見に同席したテニス・オーストラリアCEOのクレイグ・タイリー氏は、「ディランは記録を次々と打ち立てた偉大なチャンピオンであるだけでなく、我々のスポーツの素晴らしいアンバサダーになった。コート上にディランがいなくなってしまうのは寂しいが、これからたくさんのことが待っている。次の章がどのようなものになるのか楽しみだし、ディランの幸運を祈っている」と、アルコットの素晴らしいキャリアに敬意を表し、今後の活躍にエールを送った。

車いすテニスのキャリアを送る前には車いすバスケットボールでも活躍していたアルコット。オーストラリア代表の一人として2008年の北京五輪では金メダル、2012年のロンドン五輪では銀メダルを獲得し、2014年に車いすテニスに復帰している。

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