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2021.11.27

大会情報

デ杯ファイナルズの開催場所が来年からアブダビに変更か。ヒューイット「大会を殺そうとしている」と批判

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Photo by Getty Images

ジョコビッチ「伝統と歴史を尊重すると同時に前に進まなければ」

現在開催中の男子国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」が、来年2022年から中東のアラブ首長国連邦・アブダビで開催されるのではないか、という噂についてオーストラリアのキャプテンを務めるレジェンド、レイトン・ヒューイットや世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が意見を述べた。

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1900年に始まったデビスカップを主催するITF(国際テニス連盟)は、2018年に今後25年間で30億ドル(約3400億円)もの巨額の投資をするというサッカー元スペイン代表のジェラール・ピケがCEOを務めるコスモス社とタッグ。それまで1年に4回をかけて行われるフォーマットから一新、決勝ラウンドに参加する18ヵ国が一堂に会して行う形式に変更した。そのデビスカップファイナルズが、2022年からアブダビで5年間開催すると、イギリスのBBCなどが報じている。

これについて、レイトン・ヒューイットは、「馬鹿げているよ。これはデビスカップの本質ではない。この3、4年、この件についてかなり声を荒げてきた。ここ(イタリア・トリノ)は素晴らしいスタジアムだが、大観衆ではない。それはデビスカップの本質ではないよね。僕の最高の思い出は、デビスカップの準決勝や決勝を満員の観客でプレーしたことだ。それが、オーストラリアでもハワイでも関係ない。アウェイでは、チームとしてまとまる方法を見つけなければならないから特別なんだ」コメント。

続けて、「もし彼らがデビスカップの魂を5年間、中東に売り飛ばすならそれはばかげているし、彼らは大会を殺そうとしている」と痛烈に批判した。

また、ジョコビッチは「2年前のように1つの開催国で18チームすべてを開催するような形式は好きではない。今ではグループステージを開催できる国が3つ増えたことを気に入っているよ。自国のテニスを発展させるためには、デビスカップという大会が必要だ。だから、僕は開催国の多様性を支持する」と、開催場所を1ヵ所に限定するのは支持できないとコメント。

「問題は、お金を追うのか、伝統を追うのか、それとも2つのバランスをとるのかということ。僕は中間の立場だよ。伝統と歴史を尊重し、この大会がスポーツにとって重要であると維持する必要がある。それと同時に、前に進み、競技を向上させるための新しい方法を見つけなければならない」と、デビスカップのさらなる発展を遂げるための方法を考えなければならないとした。

グランドスラムと並んで選手にとって、国を代表し戦うデビスカップは特別な大会であることは間違いない。だが、以前のフォーマットでは過密スケジュールでトップ選手が出場できなくなっていたのも事実。選手の誇りとビジネスのバランスを取り、ファンも楽しめる大会となることを願うばかりだ。

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