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2022.01.30

選手情報

キリオス/コキナキス、約41年ぶりのオージー対決を制してグランドスラム初優勝。キリオス「この試合が僕にとってのNo.1」[全豪オープン]

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キリオス&コキナキス、豪ペアとして25年ぶりの全豪ダブルス優勝

1月29日、全豪オープン女子シングルス決勝でオーストラリアのアシュリー・バーティ(世界ランク1位)が、44年ぶりに地元選手が優勝を果たした。その熱気が冷めやらぬ中、センターコートのロッド・レーバー・アリーナで行われた男子ダブルス決勝。ワイルドカード(主催者推薦)で出場したオーストラリアのニック・キリオス(ダブルス世界ランク259位)/タナシ・コキナキス(同434位)が、同胞のマシュー・エブデン(同55位)/マックス・パーセル(同34位)を7-5、6-4で下し、グランドスラム初優勝を果たした。

【動画】キリオス&コキナキス、地元選手として25年ぶりに全豪オープン男子ダブルス制覇! 決勝マッチハイライト

1980年(当時は12月から翌年1月にかけて開催)以来、約41年ぶりのオーストラリア勢同士による男子ダブルスの決勝となったこの日の試合。

キリオス/コキナキスは、ビッグサーブを放つだけでなく、まるでシングルスを戦っているかのように強烈なストロークを連打。クロスだけでなく、積極的にストレートも狙っていく。対するエブデン/パーセルは、ネット際で素晴らしい反応を見せ、これをネット前でしっかり弾き返す。互いにサービスキープを続ける拮抗した戦いとなったが、均衡を破ったのはキリオス/コキナキスだった。5-5のリターンゲームで、3度のブレークポイントを防がれたものの、4度目でコキナキスのリターンをエブデンがネットにかけてブレークに成功。リードを奪うと、7-5で第1セットを先取する。

続く第2セットの1ポイント目、コキナキスのロブに34歳のベテラン、エブデンが股抜きショット。ポイントを奪うと、「おれたちも負けてはいないと」ばかりに試合を盛り上げる。だが、キリオス/コキナキスの勢いが上回った。

第7ゲームで力のあるボールで押し込むとラブゲームでブレーク。直後のゲームもキープし、キリオス/コキナキスにとっては良い流れができた。第9ゲームでプレー中に声を出した観客を退出させるために試合が一時中断。イライラを見せたキリオスだが、すぐに切り替えて集中し直すと、サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第10ゲームでは2本のエースなどで40-0に。最後はエブデンのリターンをコキナキスがボレーで決めて、1997年の“ウッディーズ”トッド・ウッドブリッジ/マーク・ウッドフォード以来、25年ぶりの地元選手による男子ダブルス制覇を成し遂げた。

試合後、「正直なところ、世界中でいくつかビッグタイトルを獲得し、素晴らしい試合をしてきたと思っていた。この試合が僕にとってNo.1だ」とキャリアの中で最高の試合だったと喜びを表現したキリオス。

また、開幕戦の一つとなった「アデレード国際2」(オーストラリア・アデレード/ATP250)シングルスで、ツアー初優勝を果たしたコキナキスも「信じられないような夏を過ごした。この数年で経験したことと比べても、これ以上のことは望めないだろう。アデレードでの勝利は、僕にとって1番だったが、今回はそれに勝るものだ。8、9歳ぐらいの頃から知っていて、ともに大変な経験をしてきたキリオスと一緒にグランドスラムチャンピオンになれたことは、本当に信じられないよ」と、親友であるキリオスとの初タイトルを喜んだ。



■全豪オープン2022
日程/2022年1月17日(月)〜30日(日)
開催地/オーストラリア・メルボルン:メルボルンパーク
賞金総額/7,500万豪ドル(約62.7億円)
男女ダブルス優勝賞金/67.5万豪ドル(約5,600万円)
サーフェス/ハード
試合球/「ダンロップオーストラリアンオープン」

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma