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2022.03.27

選手情報

「他のコートでは経験できないことがここではできる」と錦織圭も期待。全仏OP仕様の屋外レッドクレーコートが都内に完成

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全小の舞台が国内2か所目となる全仏仕様に改修

公益財団法人日本テニス協会(JTA)と第一生命が締結する協定の一環として、全国小学生テニス選手権大会(以下、全小)で使用される第一生命相娯園テニスコートが、グランドスラムの一つである全仏オープン仕様へ改修。3月26日に完成記念イベントが行われ、錦織圭(フリー/世界ランク51位)や伊達公子さんが出席した。

【画像】錦織圭、伊達公子さんが笑顔でテープカット! 屋外レッドクレーコート完成記念イベントの様子

同コートは、全小の舞台として知られ、「世界に通用する選手育成のためにジュニアからの強化が重要である」というJTAの趣旨に第一生命が賛同。全小の舞台の改修に着手した。

フランステニス連盟の協力のもと、2024年パリオリンピック・パラリンピックや全仏オープンの会場でもあるローランギャロスと同じ赤土をフランスから輸送し、管理も同会場の専門家のアドバイスを受けて維持管理がされる。

同じ仕様は、トッププロが使用する味の素ナショナルトレーニングセンター(東京・赤羽/屋内2面)に次ぐ、国内では2か所目。屋外では初となるレッドクレーコートを完成させ、次世代の強化、育成の環境を整えた。

これに2001年の全小チャンピオンである錦織は、「20年ぶりに全小で優勝した以来、ここに戻ってきて、久しぶりのこの景色と懐かしい雰囲気。でも、コートの色がガラッと変わったのですごくきれい。また違った場所として認識して、またここでいろんな戦いが見られることを楽しみにしています」とコメント。

「僕、結構忘れやすいタイプなんですけど」と言うが、決勝で戦ったコートや遊んだ場所などを覚えており、「この場所は思い出深い」と感慨深げに語った。

また、1995年の全仏オープンで準決勝に進み、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科ではコートサーフェスの研究でトップ選手を育てるためには世界基準のコートが必要だと論文を書いた伊達公子さんは、「完成を待ち望んでいた」と喜ぶ。

「現役を長く経験した中で、レッドクレーというのは選手にとってトップレベルで戦う上でタフなコートで、日本にいるとなかなか練習を積むことができない。赤土でプレーをしていると空間認識が備わり、土の上でどうやって相手をコートの外に出して、オープンスペースを作ってということが見えてくる。大会はもちろんだが、どれだけこの赤土でそういう意識を持って練習をする日々を過ごせるかによって、大きく日本のテニス界も変わっていくのではないかと感じている」と、今後の日本テニス界に期待を寄せた。

錦織も、「日本ではクレーコートで練習、試合ができる機会が今までなかったと思う。いろんな方にこれからプレーしてもらって、ハードコート、オムニコートでは経験できないことがこのクレーコートではできると思うので、ぜひ子供たちにはまずは全国小学生大会を目指してやってもらいたい」とジュニアたちへエールを送った。

今後は、味の素ナショナルトレーニングセンターに加え、選手強化の拠点として同コートを使用。ナショナルチームだけでなく、トップジュニア選手の育成の場として活用するとしている。

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Photo by Tennis Classic