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2022.04.16

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正林知大プロインタビュー「これまでお世話になった方々に感謝して、見ていておもしろいテニスをしたい」[2022年注目の若手男子プロ選手特集(4)]

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正林知大プロインタビュー「これまでお世話になった方々に感謝して、見ていておもしろいテニスをしたい」[2022年注目の若手男子プロ選手特集(4)]

埼玉・むさしの村ローンテニスクラブを
練習拠点とする正林知大にインタビュー

今年1月に開催された全豪オープンで3回戦進出を果たしたダニエル太郎(エイブル/世界ランキング106位)がかつて練習していた埼玉・むさしの村ローンテニスクラブ(以下MLTC)。ここを練習拠点としているのが、山崎*純平(日清紡ホールディングス)、齋藤惠佑(富士住建)、住澤大輔(橋本総業ホールディングス)、正林知大(Team REC)の4選手である。2年ほど前から一緒に練習し、切磋琢磨している4選手に迫った。

*=「崎」の異字体(たつざき)

【画像】正林知大プロのプレー写真はこちら

第4弾は、正林知大をフィーチャー。ジュニア時代では、2010年全国選抜ジュニア12歳以下男子シングルス3位、2012年全日本ジュニア14歳以下男子シングルスベスト8をマークし、現在所属するレック興発ではリーグ戦でシングルスに出場しチームの勝利に貢献。高校卒業後、一度大学に進学した経歴を持つ彼が、今どのようにテニスに取り組んでいるのかを聞いた。



――MLTCを練習拠点にした経緯を教えてください。
昨年の3月頃からお世話になっているので、約1年が経ちました。高校を卒業して中央大学に進学しましたが、3年目の年に中退。それと同時にプロに転向しました。ただ、プロに転向したものの練習拠点となるような場所が決まらず、その状態で3年近くやっていました。毎日、その日に練習する相手を探して、場所も転々としながらやっていて……このまま自分でやり続けるのは限界があるな、と試合に出場しながら気づきました。また、自分のテニスについても何を改善していけばいいのか徐々にわからなくなりました。やはり練習拠点やコーチが必要だと感じ、身近な方に相談して、武正真一コーチにお話を聞く機会をいただいたんです。同い年の純平をコーチしていることは知っていましたし、レベルの高いプロ選手が何人も練習している環境は魅力的でした。“ここでやりたい”と思い、お世話になることに決めました。

――以前からプロになりたいという思いがあったんですか?
はい。高校を卒業したら選手になりたい、という思いを持っていました。そこで、試合にたくさん出場できるように通信制の地球環境高校(長野)に進学したのですが、あまり海外の試合を回ることができなくて…。また、高3の時にインターハイには出場できず、全日本ジュニアにしか出場できませんでした。このままプロになれば中途半端になるかもしれないと思い、大学進学を選択。ただ、いざ大学に入ると授業との両立が大変で、卒業後はテニスはもういいかなという気持ちのほうが強くなりそうだなと感じてしまった。就職した後に、やっぱりテニスがやりたいと言って戻ることは僕としてはあまりしたくなかったので、大学3年になる時にプロ転向を決意しました。



――プロの道は諦められないと思ったんですね。大学を辞めてから、毎日練習相手を探していたとのことですが、コートなども自分で予約していたのですか?
そうですね。大学を辞めて2年近くは、毎日、練習相手を探しては移動して、という感じでやっていました。自分で市営のコートを予約して練習したり、知り合いの方やレック興発の先輩がいるところへお邪魔して入れてもらったり、コートを貸していただいたり。この期間はかなりたくさんの人にお世話になりました。そのようにやっていましたが、徐々に同い年の選手も少なくなって関わりも希薄になっていき、一昨年ぐらいから練習場所をちゃんと決めてやっていこうと思ったんです。大学を辞めて本当にいろいろな方々に迷惑をかけてしまったので、これ以上中途半端なことはできないと思い、MLTCでの練習環境がきついことはわかっていましたが改めてきつい環境に身を置きたいと思ってここに来ました。

「自分のいいところ、悪いところが明確にわかってきました」

――3人のプロがいる環境はどうですか?
意識的な部分もあるかと思いますが、僕に持っていないものを持っているということを、練習しながら感じることがたくさんあります。今は、そこに食らいつけるようになりたい。そして、それ以上に追い抜きたいという思いがあります。プロ4人の中では、今はランキングなどを含めて僕が一番低いですが、逆にクリアしなくてはいけない課題や学ぶべきことも見つけやすいと感じています。



――MLTCに来て成長しているという手応えはありますか?
はい。MLTCに来て、早い段階から実感しました。レック興発の社長さんが僕の試合を見た後に「変わったね」と言ってくださったんです。他の方々からも同じように言われることがあったので、“あ、変わってきているんだな”ということを少しずつ感じています。

――ご自身ではどのような点が一番変わったと感じていますか?
これまではなんとなくやっていたので、そのあたりが変わったと思います。プロに転向した当初は、国内のグレードの高い大会で優勝してから海外に行こうと決めていて、でも国内で勝っても次の週や2週間後の試合では勝った相手に負けてしまうことがよくあって、波がありました。おそらくそれは、なんとなくやっていたからだったのではないかと。当時は「なんで勝ったんだろう」ということがわかりませんでしたが、今は「ここがよかった」「ここがよくなかった」ということが、だいぶはっきりと見えてきた。これまでに比べて、1試合における課題や自分のやるべきことがより明確になったと感じています。



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写真=テニスクラシック

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