close

2022.05.07

選手情報

アルカラス、ナダルに初勝利「今はとてもとても幸せな気分だ」[ムチュア・マドリード・オープン]

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

アルカラスが3度目の挑戦でナダルに勝利

現地5月6日、ATPマスターズ1000「ムチュア・マドリード・オープン」(5月1日〜8日/スペイン・マドリード)シングルス準々決勝、第3シードのラファエル・ナダル(スペイン/世界ランク4位)と第7シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同9位)が対戦。アルカラスが6-2、1-6、6-3とフルセットの末、初めてナダルに勝利した。

【動画】アルカラス勝利の瞬間とマッチハイライト

スペイン国王も観戦に訪れたという注目の試合、スタートは互いにブレークを奪い合う展開に。第1ゲーム、ナダルのサービスゲームに対して30-40とチャンスを作ったアルカラスは、回り込みフォアハンドからダウン・ザ・ラインにウィナーを打ち込んでブレークする。出鼻をくじかれたナダルだが、続くゲームですぐさまブレークバックに成功。これで落ち着くかと思われたナダルだが、第3ゲームも、アルカラスのフットワークを活かしたテニスに対してなかなかポイントが奪えず。ブレークチャンスを与えると、ストロークが短くなり、バックハンド・ウィナーを決められてしまう。第5ゲームで初キープしたナダルだが、第7ゲームでもブレークを許し、アルカラスが6-2でセットを先取する。

ナダルのパワフルなショットに対応し、ドロップショットにも自慢の足で拾うアルカラス。しかし、主導権を握って迎えた第2セット第3ゲーム、右足を引っ掛けて転倒しまう(ナダルは近寄って気遣う様子を見せる)。直後のチェンジオーバーで、メディカル・タイムアウトを取ってテーピングを巻いたアルカラスだが、痛みがあるのか、特に前へのダッシュが遅くなり、2ブレークを許してナダルが6-1でセットを取り返す。

勝負の第3セット、先にチャンスを握ったのはアルカラスだった。第3ゲーム、ナダルの連続ミスもあって0-40とすると、またもナダルのフォアハンドがネット。ラブゲームでブレークに成功すると、その後は、ナダルにチャンスを与えず。マッチポイント、ネットに出てきたナダルに対して、高い軌道のパッシングショットを決めて6-3。ナダルに対して初勝利をあげた。

「とても興奮しているよ。クレーコートでラファ(ナダル)を破ったと言える選手はほとんどいない。その中の一人になれたことは幸運だ。今はとてもとても幸せな気分だ」と記者会見の冒頭で、喜びをあらわにしたアルカラス。第2セット、右足首を捻って、「少し痛みがあって、そのことばかり考えてしまった」とプレーに集中できなかったと説明している。しかし、第3セット開始前にトイレットブレークを取ると「顔を洗って『棄権しないなら、プレーすることを考えろ。足首のことは気にするな。最後の1球まで戦え。自分にはそれができる』と自分に言い聞かせたんだ。そして、第3セット、調子が上がって本当に高いレベルでプレーできるようになった」と勝因を語っている。

続く準決勝、アルカラスは世界ランク1位、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。
アルカラスは「ジョコビッチは僕にとって歴史上最高の選手の一人。彼がテニスのために成し遂げたことはすべて驚くべきことだし、尊敬している。しかし、明日はそのことを考えずにプレーしようと思っているよ。自分のレベルを示すこと、勝つためにプレーすること、それが僕の本質で、最後の1球まで戦うこと、そしてその先に何があるのかを見極めたい」と変わらず、集中してプレーするだけだと語っている。

“最高の選手になりたい”という目標のためには、「クレーコートでラファに勝たなければならないんだ」と語っていたアルカラス。今度は、ナダルに続いてジョコビッチをも破るということになるだろうか。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録