富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム』メンバーとして、先日行われた14歳以下世界最高峰の大会『プチザス』のダブルスで準優勝。加えて昨年12月の『エディー・ハー」で単複準優勝、『Jr.オレンジボウル』3位と世界最高峰の大会で結果を出し続けている齋藤咲良選手。
写真左から『プチザス』ダブルス準優勝の齋藤選手、ペアの小池愛菜選手、優勝ペアのB.オルソン、C.グヌエ
2017年に同プログラムのメンバーとなった齋藤選手は、翌年からテニスヨーロッパの大会を中心に転戦。これまで19大会の海外ジュニアトーナメントに出場した。そういった同プログラムのサポートが実を結び、昨年10月には13歳ながら『大阪市長杯 世界スーパージュニア』で予選を突破。本戦でもITFジュニアランキング132位の選手から勝利を挙げ、18歳以下の大会でも通用する選手であることを証明した。先日行われた『プチザス』を最後に、これから主戦場はテニスヨーロッパからITFジュニアに移行。来年のグランドスラムジュニア出場を目指すことになる。
その将来が期待されるトップジュニア、齋藤咲良選手に「世界最高峰での戦い」や「海外遠征での収穫」、「今年の目標」などを聞いた。
★齋藤咲良選手(MAT Tennis Academy)―『プチザス』を振り返ると、どのような大会でしたか?
「まずシングルスでは、トップ選手を相手にしっかりラリーができるということがわかりました。一方で課題としては、デュースなど競った場面でのポイントの取り方など、パターンを増やす必要があるなと思います。また、ダブルスで、昨年の『14歳以下国別対抗戦 ワールドジュニア決勝大会』で優勝したチェコのペアに勝つことができたのは、大きな自信になりました。ダブルス決勝は大勢の観客がいて、緊張しすぎて何が起きているのかわかりませんでしたが、それも含めていい経験ができたと思います」
ダブルスで準優勝を果たした齋藤選手(左)と小池愛菜選手。トップ選手を相手に勝利し大きな自信を手に入れた
―この2年間、海外で19大会に出場し、単複合わせて134試合を経験しました。その中で、得たものは何でしょうか?
「日本ではロブを使い、ディフェンシブにプレーをして、チャンスボールを待つようスタイルでも勝つことができました。でも、海外でチャンスボールを待っていたら、先に相手に攻められてしまい、通用しなかった。それ以来、“自分から攻撃するように”意識しています。試合で勝てるようになったのも、下がらずにベースライン付近にポジションをとるようになってからです。そのおかげでラリーのテンポが早くなり、前に詰めるのも素早くできるようになりました。海外遠征をし始めてから“前への意識”というのは強くなっています。世界レベルのテニスが経験できたというのは自分にとってすごく大きく、富士薬品さんのプログラムがあったからこそ、ここまで成長できたと思います」
海外遠征では自身の強みであった守りが通用せず、攻撃的なの必要性を感じたという齋藤選手藤選手
―これまで『エディー・ハー』や『オレンジボウル』、『プチザス』など大きな大会で結果を残しました。齋藤選手の中で、印象に残っている大会は何でしょうか?
「昨年4月の『サローナ・カップ』(クロアチア・ソリン)です。それまでダブルスでのはありましたが、シングルスでの優勝は初めてでした。『やっと優勝できた』とホッとしたのと同時に、すごくうれしかったのを覚えています。出場選手も『プチザス』に出るような選手ばかりで強かったですし、この大会ですごく自信がつきました。ただ、優勝はしましたが、もっと前でのプレーが必要だと反省した部分もあります。ボールが浮いたら、すぐに前に詰めてドライブボレーで打ちに行かないといけない、とですね」
昨年4月、テニスヨーロッパで初めてのシングルス優勝を果たした齋藤選手(左)
―今年の目標を教えてください。「今年はITFジュニアの大会に出場します。まだ13歳なので出場できる大会数は、あと7大会(2月10日時点)に限られますが、18歳や17歳など年上の選手の中で、自分がどれだけ通用するのか試したいと思います。正直なところ、もっと強くなるためにやるべきことはたくさんありますが、具体的な数字を挙げるとすれば、ITFジュニアランキング150位。そして来年、グランドスラムジュニアに出場したいです!」
★松田隼十さん(担当コーチ・MAT Tennis Academy)
「プチザスのような大きな大会でダブルス準優勝できたのは、それまで海外の選手と幾度となく試合をしてきたから。だからこそ、富士薬品さんのサポートには感謝したいと思います。レベルの高いヨーロッパでの戦いなど、彼女が経験できるすべての要素を与えてもらっています。今はプチザスで見つかった課題を一つ一つクリアし、早い段階でグランドスラムジュニアに出場して、良い結果を出すことを期待しています」
★齋藤新弥さん(父親)
「徐々にではありますが、日本国内だけにとどまらず世界を相手に戦う覚悟ができているのかなと感じます。それも富士薬品さんのプログラムで海外遠征に行く機会を与えてもらっているから。親としてはこのプログラムに感謝していますし、そのチャンスを生かして、毎日の練習に励んでほしいです。そして、夢を叶えてほしいと思います」
富士薬品セイムス ワールドチャレンジプログラム