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2022.06.29

選手情報

キリオスが地元選手に辛勝で2回戦へ。試合直後には観客に唾を吐く仕草「応援せず、煽ったり軽蔑するために来ていた」[ウィンブルドン]

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キリオス「レベル的には、ウィンブルドンの中で最悪の試合の一つ」

現地6月28日、ウィンブルドン男子シングルス1回戦が行われ、ニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク40位)は、地元イギリスのポール・ジャブ(同219位)に3-6、6-1、7-5、6(3)-7、7-5と辛くも勝利。試合直後には、試合中に無礼な言葉を投げかけた観客の方に向かって唾を吐きかける仕草を見せたことを認めた。

【動画】キリオスのゆったりした構えから速すぎるフォアハンドウィナー

2019年大会以来、2度目のウィンブルドンとなったジャブは、地元ファンの応援に後押しされ、キリオスに対して臆すことなく冷静に、そして思い切りのよいプレーを披露。第1、第4セットを奪い、フルセットに持ち込んでキリオスを追い込んだ。

一方、キリオスは第1セットから審判、観客にフラストレーションを溜め、ランキングで格下の選手に苦戦した。最終的には、30本のエースと67本のウィナーを放ったキリオスに最後は軍配が上がったものの、試合終了直後に無礼な言葉を投げた観客に向かって唾を吐きかける仕草を見せた。

試合後の会見で、その様子について問われたキリオスは「僕を軽蔑している一人にだ」と認め、「彼はただ試合を見に来ただけで、誰も応援していなかった。むしろ、煽ったり軽蔑したりするためだった」と、人種差別の言葉はなかったとものの無礼な言葉を度々投げかけられたと理由を明かした。

また、「僕は今まで他の人の仕事場に行き、あからさまに唾を吐いたり、彼らを見下したりしたことは一度もない」と、少しはアスリートをリスペクトすべきだと述べ、「なぜアスリートに対してそのようなことをするのか理解できないし、なぜそれが許容される必要があるのかもわからない。スポーツの世界では、よくあることだ。観客がアスリートに対して失礼な態度をとることをね。それは良くない」とした。

試合内容については、「おそらくウィンブルドンでプレーした中で、精神的に最もハードな試合の一つ」とアウェイの中で戦ったことが試合を難しくさせたとし、「ここ(会見)に座っていられることに誇りを感じている。数年前なら負けていたかもしれない。レベル的には、ウィンブルドンの中で最悪の試合の一つだった」と語っている。


■ウィンブルドン2022 [THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma