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2022.07.04

選手情報

20歳シナーが、19歳アルカラスを下し初のベスト8入り! 将来のNo.1候補同士の戦い制す[ウィンブルドン]

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激しい打ち合いはシナーに軍配が上がる

現地7月3日、ウィンブルドン男子シングルス4回戦が行われ、第5シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク7位)と第10シードのヤニック・シナー(イタリア/同13位)が対戦。シナーが6-1、6-4、6(8)-7、6-3でアルカラスを下し、同大会で初めてのベスト8入りを果たした。

【動画】シナーがアルカラスとの熱戦を制し初の8強! マッチハイライト

19歳のアルカラスと20歳のシナーという男子テニス界の将来を担うだろう若き2人の対戦。両者、2度目のウィンブルドンで、昨年大会でアルカラスは2回戦敗退、シナーは初戦敗退と結果を残せていない。だが、この日の試合はそんなことを忘れさせるぐらい好ゲームとなった。

第1セット、第4ゲームでシナーの鋭いリターンにアルカラスは押し込まれ、自分のペースでラリーが作れない。シナーがワンチャンスを生かし、最初のブレークに成功する。さらに、第6ゲームでサーブコースを読んでいるのか、シナーはコースを突いたリターンでアルカラスに窮屈なストロークを強いて、2度目のブレーク。6-1で第1セットを奪う。

続く第2セットも第1ゲームでアルカラスのミスが続いてブレークに成功し、リードを奪うシナー。アルカラスとの激しいラリー戦で一歩も引かず、サービスキープを続けて第2セットも6-4で奪いきる。

だが、第3セットではなんとか一矢報いたいアルカラスがプレーの質、ここ一番での勝負強さを見せてシナーはブレークできない。互いにサービスキープをして迎えたタイブレークでは、激しいストロークの打ち合いの中で、先にシナーがドロップショットをミス。6-3と先にアルカラスがセットポイントを握った。

それでもシナーはこのセットで試合を決めようと粘って2度のマッチポイントを握ったが、アルカラスの勢いが勝った。8-8の場面で柔らかなタッチでハーフボレーを決めて、9-8とすると最後はシナーのバックハンドがアウトに。アルカラスが土壇場で踏みとどまった。

これで勢いが出たか、第4セット立ち上がりからアルカラスが怒濤の攻撃を見せる。だが、シナーも第1、第3ゲームの苦しい場面を耐えると、第4ゲームでアルカラスのミスが続き、ダブルフォールトで先にブレークする。直後のゲームでは0-40とピンチを迎えたが、決して下がることなく攻め抜いたシナー。

このゲームを守り切って息を吹き返すと、5-2のリターンゲームでは3度のマッチポイントをしのがれたが、サービング・フォー・ザ・マッチとなった第9ゲームで6度目のマッチポイントをものにし、ウィンブルドンで初めてベスト8入りを果たした。

準々決勝でシナーは、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同3位)とワイルドカード(主催者推薦)で出場のティム・ファン・ライトーフェン(オランダ/同104位)の勝者と対戦する。


■ウィンブルドン2022 [THE CHAMPIONSHIP WIMBLEDON]
・大会日程/2022年6月27日(月)〜7月10日(日)
・開催地/イギリス・ウィンブルドン:オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(時差8時間)
・賞金総額/4035万ポンド(66億6160万円)
・男女シングルス優勝賞金/200万ポンド(3億3030万円)
・サーフェス/グラス(芝)コート
・TV中継・放送予定/WOWOW、NHK

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma