close

2023.03.01

選手情報

[奥脇莉音のプロ奮闘記(16)] 「有意義な時間を過ごせた」と初めての一人海外遠征で手応えもトルコ大地震で大会中止に

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

競った試合を経験しトルコ遠征に手応え
大地震発生で大会中止も一時帰国しマレーシアへ


こんにちは! 奥脇莉音です。
今月のコラムは、前回のトルコ遠征の続きとその後についてです。

【写真3点】奥脇莉音プロ @トルコ・アンタルヤ遠征の写真をチェック!

まずトルコについてですが、2週目は予選1回戦から600位台の選手との対戦でした。第1セットは3-5だったのですが、落ち着いてチャンスが来るのを待ち、捲ることができ、7-5、2-0で相手が怪我のため棄権し、次に駒を進められました。

予選2回戦では、1000位台ではあるものの、フィンランド代表選手との試合で2-6、7-5、[10-2]で勝利しました。第1セットを落としてから、第2セットも苦しい展開が続き、3-4までいきましたが、とにかく粘りのテニスを続けました。その結果、何とかゲームを取ることができ、最終セットは自分のペースで進めて勝利することができました。

予選決勝では、500位台の選手と対戦。4-6、6-3、[4-10]と悔しい敗戦となりました…。第2セット5-0からなかなかセットが取れず、段々と相手のペースになっていってしまいました。

最終セットは、いつもの攻め急いでのミスが多くあり、ちょっとのチャンスをものにできませんでした。いつも以上に自信があっただけにとにかく悔しかったです。ただ、その日の午後6時にはコートに立ち、足りなかったことの修正を行い、次に向けてきちんと切り替え、準備することができました。

今回は、競った試合をものにして良い勝ちを経験できたこと、負けてしまったもののきちんと戦えていたこと、自分のテニスの何が効いているのかとても手応えのある大会だったと思います。

次の週は、ITF W25で、予選1回戦500位の選手に0-6 2-6でした。まだまだ足りないことだらけで相手選手に見習うことが多くありました。1ポイント1ポイントが長いラリーで、なかなかポイントが取れず苦しい試合でした。ですが、前を向いてやってきたことを信じて、次に繋げたいと思います。

そして、この予選1回戦後の深夜にトルコで大地震がありました。私のところは震源地から離れたアンタルヤ(震源地より600㎞)にいたものの、少し揺れがありました。次の日、ニュースを見たら凄い災害が起こっており、本当に怖かったです。その日はもちろん、その週の大会も中止となりました。

私たちは、大きな被害がなく無事でしたが、震源地の近くでは、多くの犠牲者と沢山の被害を受けたということを知りました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復興をお祈りします。

そんな状況下、次の週には試合が出来る可能性があると知ったので、とにかく今は次の週に向けて練習しようと思い毎日練習。まだ、海外、日本の選手が沢山残っていたので、300位台の選手や元200位台の選手と沢山練習ができました。ポイント練習では自分のテニスが通じることを実感でき、またそれと同時に足りないところもみつかりとても有意義に過ごせました。

しかし、『早く試合がしたい』という気持ちがとても強かったのですが、その日はやってこず…。最終的には試合がなくなったこと、震源地からは遠かったものの、またいつ地震が起こるのかわからない、そんな状況でしたので、一旦帰国することを決断しました。

クレーコートは練習も試合も楽しく、ずっといられるのであればいたいくらい良かったです。そして、なによりこれから!と言う時でしたので、悔しさもありましたが、このような状況でしたので、残念ですが仕方ないと判断しました。

しかし、帰国後も『すぐにでも試合がしたい』というこの気持ちがとても強かったので次の遠征を考え、その4日後には日本を出て、マレーシアに向かいました!

マレーシアは1週目の時期はトルコの試合に出る予定でしたので、エントリーをしておらず、オンサイトサインで会場へ。出場できるかわからなかったのですが、何とか1週目に入ることができました。

トルコとは全く環境が違い、とても暑い日が続いていますが、まだまだ頑張りたいと思います!マレーシアについてはまた来月のレポートでお伝えします。

これからも応援よろしくお願い致します。

【奥脇莉音のプロ奮闘記】過去のコラムはこちらから

【関連記事】奥脇莉音選手インタビュー ポテンシャルを秘めたサウスポー! 尾﨑里紗プロと練習も。どうして左利きに!? プロ転向の理由とは!?【注目のジュニアテニス選手特集④】
 


[Profile]奥脇莉音(おくわき・りのん)
・2004年12月30日生まれ。埼玉県出身。
・秀明英光高等学校所属。株式会社グラムスリー契約。
・5歳のころからテニスを始め、2019年に関東ジュニア16歳以下で優勝。元世界4位・伊達公子さんが中心となって立ち上げた「KIMIKO DATE×YONEX PROJECT」のメンバーとなって力をつけると、2021年4月にプロ転向。どんなにつらい時でも笑顔を忘れずに"攻める""打ち勝つ"テニスで将来グランドスラム優勝を目指している。

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ