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2023.09.11

選手情報

ジョコビッチ、「勝者のメンタリティーについてたくさん話した」と表彰式でNBAのスター、故コービー・ブライアントを称える“24”Tシャツを披露

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Photo by Getty Images

「僕が最も頼りにしていた一人」亡き親友コービーに敬意


現地9月10日、今年最後のグランドスラムとなった「USオープン」男子シングルス決勝で、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が男女を通じて史上最多タイとなるグランドスラム通算24度目の優勝を達成。その表彰式で着用したのが、親友だったというNBAのスーパースター、故コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)を称えるTシャツ。「彼を称える象徴的なもの」と敬意を表したかったと述べた。

【動画】ジョコビッチ、故コービー・ブライアントを称えるTシャツを着用&マッチハイライト

優勝が決まったのち、ベンチに戻ったジョコビッチはカバンの中から水色のTシャツを取り出した。そこにはブライアントとの2ショット写真、“マンバ・フォーエバー”の文字、そして背中には現役時代にブライアントが背負った24の数字がプリントされていた。そのTシャツを着たジョコビッチは、天を指さして投げキッス。競技こそ違えど、一人の尊敬するアスリートに祈りを捧げた。

ブライアントは1996年ドラフト以来、20シーズンにわたりレイカーズ一筋でプレー。5度の優勝に貢献するとともに、18度のオールスターやシーズンMVP、ファイナルMVPなど輝かしい経歴を残して2015-16シーズンで引退した。必要なところで確実に得点を奪うところから、100%に近い確率で獲物を仕留める猛毒蛇“ブラックマンバ”とニックネームを付けられ、自身はそのメンタリティーについて「常に最高の自分になろうと努力を続けること。 昨日よりももっと良い自分になろうとし続けること」が大切と語っていた。

だが、2020年1月26日に悲劇は起きた。ブライアントと次女ジアナらを乗せたヘリコプターが墜落事故。ブライアントは41歳の若さでこの世を去った。その事故の直後にあった全豪オープンで17度目のグランドスラム制覇を成し遂げたジョコビッチは、表彰式でブライアントのイニシャルである“KB”と現役時代の背番号である8、24、そしてハートマークが刺繍されたウエアを着用。「この10年間、彼と個人的な関係を持つことができたのは幸運だった。アドバイスやサポートが必要なとき、彼はそばにいてくれた。私の師であり、親友だった。彼と娘さんの悲報を聞いて心が痛い。彼は史上最高のアスリートの一人であり、私や世界中の多くの人々にインスピレーションを与える存在だった」と悲しんでいた。

そして、今回のUSオープンでブライアントの背番号24に自身のグランドスラム通算優勝回数が重なった。表彰式でジョコビッチは、「コービーとは親友だった。僕がケガで苦しんでいた時、カムバックして再びトップに戻ろうという時に、彼と勝者のメンタリティーについてたくさん話した。僕が最も頼りにしていた一人だった。彼はどんな相談にも乗ってくれたし、アドバイスもくれた。(24度目の)優勝するチャンスがあれば、こういうTシャツを着ようと決めていたんだ」とコメント。

「数年前に起きた彼と彼の娘の死は僕を深く傷つけた。“24”は彼がレイカーズとバスケ界の伝説になった時に付けていたもの。彼を称える象徴的なものになると思ったんだ」とブライアントに対する恩を表現したかったと明かした。

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