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2023.10.21

選手情報

20歳の望月慎太郎、快進撃続く! 世界41位を撃破し、日本勢として錦織圭以来の4強[木下JOテニス]

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望月慎太郎、ツアー初勝利からトップ10初勝利、そしてツアー初の4強!


「木下グループジャパンオープン」(東京・有明/ATP500)シングルス準々決勝が20日に行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場の望月慎太郎(IMG Academy/世界ランク215位)がアレクセイ・ポピュリン(オーストラリア/同41位)を7-5、2-6、7-5のフルセットで下し、日本勢として2018年の錦織圭以来の4強入りを果たした。

【動画】望月慎太郎のドラマ続く! 格上を撃破しツアー初の4強 マッチハイライト

2019年のウィンブルドンジュニアで日本人男子としては初めての優勝を果たし、ジュニア世界ランク1位にも輝いている20歳の望月。7月のウィンブルドンでは予選を突破してグランドスラム本戦初出場を果たしたが、それ以降はツアー下部のチャレンジャーや男子国別対抗戦デビスカップ、アジア大会と早期敗退が続き、「プレーは良かった」としながらも結果がついてこず苦しんだ。

だが、主催者推薦で出場を果たした今大会1回戦で、世界41位のトーマス・マルティン・エチェベリ(アルゼンチン)を下してツアー初勝利を挙げると目には涙が。さらに2回戦も世界10位のテイラー・フリッツ(アメリカ)と格上の相手との対戦となったが、「自分はこの試合負けるだろう」と弱気な感情を振り払い逆転勝ち。キャリア初となるトップ10からの勝利で、見事な番狂わせを演じた。

そして、この日行われたポピュリン戦でもコートを縦横無尽に駆けまわった。立ち上がりのゲームでブレークを許すも、今大会で目立った攻撃的な姿勢は変わらず。直後のブレークで追いつくと、セット終盤で相手のミスに乗じてチャンスを作ると、最後は小さな体を目いっぱい伸ばして放ったパッシングショットが決まり、7-5でセットを奪う。

第2セットはチャンスなく2-6で失ったものの、最終セットは再びギアを入れ直し、観客の後押しを受けて果敢に攻め込む。チャンスがありながらブレークできない一方で、第11ゲームで3度のピンチが訪れるなど我慢の展開となったが、最後は相手にプレッシャーをかけてミスを誘い、勝負を決めた。

オンコートインタビューでは一言目に、「とにかく体がきついです」と2時間23分の激闘を物語る言葉を発しながらも頬は緩んだ。

2018年大会の錦織以来となる準決勝進出を果たし、優勝が見えてくるが「期待しないでください」と笑い、「(準決勝で対戦する同50位のアスラン・カラツェフは)今大会、一番調子が良く、コートとコンディションで合っている選手だと思う。また体を削って走りまくらないといけないですけど覚悟してまた明日(コートに)出ていきます」と力強い言葉を残すと、最後まであきらめずにボールを追う望月の姿に魅了された観客も沸いた。

準決勝は21日16時以降に行われる。

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma