close

2023.10.30

選手情報

強豪選手を輩出するノア・ジュニアテニスアカデミー神戸垂水の寺嶋啓コーチ、約2年のスペイン留学で学んだ世界の主流“コートの中に入って体重を乗せて打つ”

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存

SHARE

  • 著者をフォローする
  • 記事を保存



――神戸垂水校でもそのような練習をしているのでしょうか?

「球出しでストレートの練習はやりますね。あとはコートが2面のインドアハードでサーフェスとして速いので、あえて空気圧の低い飛ばしにくいボールを使って飛ばす練習をしています。神戸垂水校の通信制の選手は、ITFジュニアに挑戦したいというのが一番の目的です。ここなら通信制高校で勉強しつつテニスができ、自分のスケジュールをコントロールできますからそれがメリットだと思います。部活に入ると団体行動がありますが、ここでは自分の好きな時に練習来ていいですし、コーチもそれに対応できるようにしています。また、兵庫ノアチャレンジャーの際にはプロが練習をしに来ます。ジョン・ミルマン(オーストラリア)やクリストファー・オコネル(オーストラリア)、綿貫陽介(フリー)らツアーで戦う選手のプレーを間近で見ることができるので、いい刺激になりますね」

――今聞くと、選手は自由な感じでやっているのかなと受け取りました。

「そうですね、あまり口うるさく言ったりしません。スペイン留学で感じたのは、“生き残ってなんぼの世界”なので、もちろんサポートはしますがやるかやらないかは本人次第。よく言うのですが、トーナメントで一番大変なのは勝っている人で、負けた人が大変なのはメンタルだけだと。だったら同じ疲れでも勝った方がいい。練習に関しては、正直日本人の方がうまいと思います。けれど、海外の選手は試合をして勝てばよりハイレベルなクラスで練習できるというジュニアの世界にも弱肉強食の世界がありました。みんなで頑張ろうというのはあんまりないのですが、それぞれが目標を持っていて、テニスに懸ける想いが違うように思います」

――それぞれのジュニアに対して共通して行っている指導はありますか?

「プロに移行するための位置づけですね。高校3年間が終わる18歳になってもプロや大学に進んでいく選手が多いため、高校生のテニスにまとめないようにしています。選手の先を見据えて、伸びしろをふんだんに作った上で次につなげてほしい。アメリカの大学進学を決めた原﨑朝陽(オクラホマ大学/NCAA1部)もまだ伸びると思う。全国には強い選手がたくさんいますが、見えるビジョンというのが全日本ジュニア、インターハイで優勝とある程度見えてしまいます。もちろんそれもすごいと思いますが、もっと視野を広げてITFジュニアで結果を出してアメリカの大学、プロになりたいとかもいいと思います。僕らのアカデミーですと会社のサポートも選手によってあり、多少の遠征費補助も使いながら力をつけています」

――最後にこれからの目標を教えていただけますでしょうか。

「グランドスラムジュニアには原﨑や富田が出場しました。結果こそ厳しいものでしたが、今度はプロの本戦に出場できる選手を育てていきたいですね。スペインでコーチ留学できたのも会社のおかげですし、アカデミーも任せていただいているので、ゆくゆくはその舞台に社長を連れていけたらと思っています」

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

Photo by Tennis Classic