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2020.09.03

大会情報

NY便り「USオープンで見せた日本人の戦いプレイバック」

新型コロナウイルスのツアー中断以降、初めてとなるグランドスラム「USオープン」。
男子では西岡良仁(ミキハウス)、女子では大坂なおみ(日清食品)らが出場しているが、その他の選手の内容も見ていきたいと思う。

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×添田豪(GODAI)vs.○マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)
6-7(5)、1-6、4-6

35歳のベテラン、添田は、第6シードで昨年大会ベスト4のベレッティーニに挑んだ。
第1セットでは、強烈なトップスピンのベレッティーニに対して、持ち味の粘り強く、手堅いプレーを見せていた添田。しかし、タイブレークで5‐3とリードするも、自身のダブルフォールトで5-4としてしまうと、そのまま5-7でセットを落としてしまった。
ここから大きく流れがベレッティーニに傾き、プレッシャーから解き放たれたようにサービスエースを量産。相手のサービスゲームが短い時間で終わる一方で、添田自身のサービスゲームは長く、強烈なフォアハンドのパワーに圧倒されるように試合は進んでいってしまった。

試合後のインタビューでベレッティーニは「自分の一番の武器であるサーブが入って良かった」と答え、試合の中で調子を上げていったことに言及していた。
添田のプレーを「Fun to watch」(観ていると楽しい)と、アメリカの解説者は称えた言葉もあったが、ファーストセットを先取できていれば…。ベレッティーニのパワーを抑えられた展開になっていたかもしれない。

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×杉田祐一vs.○ウーゴ・アンベール(フランス)
3-6、4-6、3-6

世界ランキング42位フランスの新鋭22歳、アンベールと対戦した杉田は、先にサービスブレークを許してしまい、追いかける展開に。
早くブレークし追い付きたいところだったが、スピード、パワーともにアンベールのほうが一枚上手。左右に振ってチャンスを作った展開でもアンベールの低く重いボールに切り替えされ、攻守が逆転してしまった。自分のテニスに持ち込む前に終わってしまったように見え、いつものガッツや粘りで、相手が嫌がる展開に持ち込むことができず、調子の出ないまま元気のない初戦となった。

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×ダニエル太郎(エイブル)vs.○グレゴワール・バレール(フランス)
3-6、4-6、6-3、1-6

2年ぶりのUSオープン本戦出場となったダニエルは、フランスのバレールとの対戦。
第1、2セットではブレークポイントを奪うも取り切れず。反対にバレールにブレークを許して、セットを落としてしまった。それでも第3セットでは数少ないブレークチャンスをものにしてセット奪取。これから反撃というところで第4セットはバレールのギアが一段階アップ。ブレークポイントも握らせてもらえず、セットカウント1-3で力尽きた。

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×日比野菜緒(ブラス)vs.○ガルビネ・ムグルザ(スペイン)
4-6、4-6

第10シードでグランドスラム2勝のムグルサと対戦した日比野は、第1セット序盤から調子の良さを見せ、4-1とリードを奪う展開。しかし、相手はグランドスラマー。そのまま簡単に勝たせてくれない。それまでコントロールが乱れていたストロークも、徐々にコートに収まり深い。試合後、「思ったようにプレーできなかった」と語ったようにムグルザのパワーあるボールをコントロールも簡単ではなかった。その後は逆転することができず、1回戦敗退となった。

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×奈良くるみ(安藤証券)vs.○パトリシア・マリア・ティグ(ルーマニア)
1-6、0-6

予選も含めると10年連続でUSオープン出場を果たした奈良。相手のティグは、過去2回対戦して2勝の負けなし。
しかし、スコアが物語るように一方的な試合になってしまった。ティグのフォアハンドの強打に対し、角度や深く返球することができず、防戦一方に。そのため、サービスやラリーの展開が上手くいかず、ティグのヒッティングポイントに捕まってしまう。深さに加え、相手にある程度打ち込まれない球威が必要となる、非情なプロの世界の厳しさを感じた。

写真=石塚康隆 Photos by Yasutaka Ishizuka