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2020.09.10

大会情報

セリーナが“母親対決”を逆転で制し、USオープン14度目のベスト4<USオープン10日目>

(c)Simon Bruty/USTA

セリーナ・ウイリアムズ(アメリカ/第3シード)
4-6 6-3 6-2
ツベタナ・ピロンコワ(ブルガリア)

ともに子供を出産してからツアーに復帰した“母親対決”として注目された女子準々決勝。経験や実力から下馬評は、セリーナが圧倒的に優位と目された(試合前、セリーナは「オリンピアちゃんのママ」、ピロンコワは「アレクサンダーくんのママ」という粋な選手紹介もなされた)。ピロンコワは夫と息子をブルガリアに残しの渡米、来週には33歳となる。

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注目の一戦、先にサーブをブレークしたのはピロンコワだ。一球ごとに雄叫びをあげてプレーするセリーナとは対照的に、ピロンコワはいたって冷静。落ち着いてプレーしていた。
5-3となった第9ゲームでピロンコワは2度のセットポイントをものにできなかったが、調子のよいサーブ、深く正確なストロークで第1セットを先取した。

第2セット、第1ゲームでピロンコワは、セリーナのフォアハンドにスライスを放ち、浅いボールを引き出す。それをダウン・ザ・ラインへ打つことでペースを乱し、セリーナのエラーや意表を突き、ブレークに成功。第1セットに続いてリードを奪った。
しかし、ここで簡単に引き下がらないのが“女王”セリーナ。第2ゲームですぐさまブレークバックに成功すると、ファーストサーブの確率が下がったピロンコワを攻め、このセットを6-3で奪い返す。

 (c)Simon Bruty/USTA
ツベタナ・ピロンコワ (c)Simon Bruty/USTA

運命の最終セット、「あれは本当に重要なゲームだった」と試合後にセリーナが言うように、第1ゲームでセリーナがピロンコワのサービスゲームを5度のデュースの末にブレーク。この試合、初のリードを奪って完全に主導権を握る。セリーナの息づかいが無観客のスタジアムのマイクに拾われ、画面越しにも重要なゲームだったことがわかる。
4-2で迎えた第7ゲームでは、セリーナがこのセット2度目のブレークに成功。5-2としピロンコワの挑戦を退けた。

試合後のインタビューで、母親対決となったことについて「彼女はタフなママだわ。プレーも素晴らしく信じられないものだった。彼女の息子は私の娘より若いんでしょ? オムツを替えながらの選手とママの生活は大変だったし、(ピロンコワにとって)復帰戦。本当にすごい!」とピロンコワを褒めたてた。

1999年のUSオープン初優勝から21年が経ち、14度目のベスト4入りを決めたベテランは「ここでファイトすることはエキサイティングだし、絶対にギブアップしない」と次戦へ意気込んだ。

文=知花泰三(全米プロテニス協会公認指導員資格保持者)