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2016.08.20

メーカーズボイス

フェデラー使用の「9本の刀」 フェデラーの歴史はプロ・スタッフの歴史でもある

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そして2014年。年始最初のブリスベン大会に出場したフェデラーの手には、またも黒塗りのラケットが。ブラックではあるものの、これまでにないフェースの大きさ、フレームの厚みなど、明らかに従来のプロ・スタッフとは異なる形が話題となったことを覚えている人も多いかもしれない。そして2014年ウィンブルドンでは、2年ぶりの決勝進出を果たした。実は127本もの試作品を試していたフェデラーがたどり着いたのが、USオープン直前にコスメがお披露目となった「Pro Staff 97 RF Autograph」である。フェース面積は97平方インチ、フレーム厚は21.5mm、フレーム形状はボックスとラウンドを組み合わせた50/50フレーム、それまでのプロ・スタッフの流れから大きな変革を加えたモデルだった。それは、「パワーがありフィーリングがよく、スタビリティ(安定性)の高いものがほしい」というフェデラーの願いを現実にさせたものだった。


この新ラケットを武器に、2015年は全豪が3回戦敗退、全仏もベスト8敗退だったものの、ウィンブルドン、USオープン、ツアー最終戦ではいずれも決勝進出と復活の狼煙をあげている。迎えた2016年、全豪はベスト4進出を果たしたが、その後、ヒザの治療もあって全仏を欠場。ウィンブルドンではベスト4進出を果たしたが、オリンピックを直前に、今季休養を宣言。直前に発表され、大きな話題となっているタキシードスタイルの「Pro Staff 97 RF Autograph」の使用は、2017年シーズンまでお預けとなった。

35歳、普通なら引退してもおかしくない年齢だ。しかし、いまだそのプレーは、トップレベルにある。"史上最高のプレーヤー"と"完璧なラケット"のタッグ、2017年が今から待ち遠しい。

フェデラー x プロ・スタッフの歴史















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