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2016.08.20

メーカーズボイス

フェデラー使用の「9本の刀」 フェデラーの歴史はプロ・スタッフの歴史でもある

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2007年から、「[K] Six. One Tour 90」を手に戦い、3シーズンでグランドスラム6大会(全豪×1、全仏×1、ウィンブルドン×2、US×2 ※ウィンブルドン、USは5連覇達成)を制覇。フェデラーのプライムタイムと言える時代だが、そこにR.ナダルというライバルが現れたことを忘れてはいけない。2008年8月には、そのナダルに1位の座を奪われるが、翌2009年7月に奪い返している。同年は全仏で初優勝を果たし、キャリアグランドスラムを達成した記念すべき年でもある。



大成功を収めた2モデルに続いて、2010年から2シーズン使用したのが、「Six. One Tour BLX 90」である。同モデルの特徴はBLX(バサルト...火山の火口付近に現存する玄武岩を1500度の高熱で溶融し、生み出されるファイバー)を使用したこと。これは「もっとインパクト情報を的確に感じられるものを」というフェデラーからのリクエストに応えて、ウイルソンが「BLX」を使って開発したモデル。何より打球感の良さが売りで、フェデラーのみならず、ドルゴポロフ、ディミトロフといったプレーヤーも使用していた。同モデルでは、グランドスラム16冠目となる2010年全豪優勝のほか、ツアー最終戦で連覇を果たしている。



2012年からの2シーズンは、「Pro Staff Six. One 90」を使用。2012年ウィンブルドンでは17冠目のGSタイトルを手にしている。2013年もウィンブルドンまでは同ラケットを使用していたのだが、その直後のハンブルク大会ではフェデラーが黒塗りのラケットを使う。PWSがないラケット(後にウイルソンがBLADE系のラケットと認めている)に騒然となったが、使用はごく短期間のみ。このタイミングで発表となった「Pro Staff 90」、2014年発売モデルは彼が一度も使用することなく、幻のフェデラーモデルとなっている。

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