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2020.11.23

選手情報

ディミトロフが新型コロナの後遺症に悩まされる「調子が良くないと感じる」

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今年6月の感染以降
後遺症に苦しむディミトロフ

今年6月にクロアチアで開催されたエキシビジョンマッチ「アドリア・ツアー」に出場後、新型コロナウイルスに感染した世界ランキング19位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)が長期的な後遺症に悩まされていることをイギリスの『BBC』が報じている。

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新型コロナウイルスはすでに周知のとおりその症状は人によって異なる。発熱や倦怠感の出現はもちろん、無症状のままで感染してしまうパターンも存在し、世間では「未知のウイルス」とも呼ばれるほどである。一方で一定期間を経て陰性となった場合でも何らかの後遺症が残ってしまうケースもあり、ディミトロフもその中の1人だ。「アドリア・ツアーでプレーしたことは後悔していない」としながらも、「まだ今でも以前のように調子が良くないと感じることがある」と、長期間にわたって軽微な症状に苦しんでいるという。

陰性が判明してからというもの、ディミトロフは9月に開催されたグランドスラム、USオープンに出場。だが、2回戦敗退と満足のいくような成績を残すことはできなかった。BBCのインタビューに答えたディミトロフは「(USオープンでは)体の疲れがまだ残っていた」とし、コロナ感染の影響があったことを語っている。

「おそらくアメリカには行かない方がよかったのだと思う」と、USオープン出場可否の決断が非常に難しかったことも明かしたディミトロフだが、「自分の心に問いかけた時、ずっと安静にしていることが正しくないと感じた。世界にはコロナよりもっと重篤な病気で苦しんでいる子供の存在が自分の背中を押したんだ。だから試合に出て自分自身を試し、自分の体がどのような状態にあるのかを知りたかった」と出場を決めた理由についてコメントを残した。

過去には世界3位へ上り詰めた経験もあり、テニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラー(スイス)とプレースタイルが似ていることから「ベイビー・フェデラー」とも称されるディミトロフ。一刻も早くコロナウイルスの後遺症から免がれ、再び活躍を見せてくれることに期待したい。

文=中村光佑

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写真=田沼武男 Photos by Takeo Tanuma