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2016.07.20

大会情報

ウィンブルドン2016 REPORT

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ロジャー・フェデラー
復活を印象付けた「10セット」の戦い



「コンディションが万全ではない」として全仏は直前に回避。6月、シュツットガルト、ハレと芝の前哨戦で復帰を果たしてウィンブルドンを迎えたロジャー・フェデラー(スイス)。

 G.ページャ(アルゼンチン)との1回戦、ストレート勝ちを収めたものの、第1セット、第2セットはタイブレーク勝ち。その回復具合に不安を覚えたファンも多かったものの、2回戦でランキング700位台というM.ウィリス(イギリス)を、3回戦でD.エバンス(イギリス)にもストレート勝ち。続くS.ジョンソン(アメリカ)には、第1セットを奪われたものの、立て直してベスト8入り。そして準々決勝で迎えたのがM.チリッチ(クロアチア)。序盤、ミスも出てしまい、何と2セットダウンとなってしまう。「観客と共に戦っているつもり」と語るフェデラーだが、観客の声援が大きくなると、自身のリズムを取り戻す。高い位置から強打してくるチリッチに対して、左右に切り返して優位に立つとフルセットとなり、最終セットも6-3で辛くも勝利。準決勝はラオニッチとの対戦に。



第1セットは、ラオニッチの攻めに手こずって3-6。しかし、2セット目から、いいテニスを取り戻す。このセットをタイブレークで奪うと、第3セットは6-4。 3年連続の決勝進出まで、あと1セット。第4セットは、一進一退の攻防に。5-6のサービスゲーム、40-0としたところから、ダブルフォールトを犯してブレークされてしまった。ここが運命の分かれ目だった。このセットをブレークされて第4セットを奪われると、流れは相手に傾く。第5セット1-2で迎えたサービスゲーム、アドバンテージラオニッチでもまさかのダブルフォールト。そのゲームを取り戻すことはできず。ベスト4という成績で今年のウィンブルドンを終えた。
実はこの戦いの裏でうわさとなっていたのが「最後のウィンブルドンになるのでは?」というもの。しかし、フェデラーは「またセンターコートに戻ってきたい。みんなにもお礼を言いたい。最後のウィンブルドンではないし、8度目の優勝を私は夢見ている。それがテニスをやる理由ではないけどね」と、これを否定している。

敗れはしたが、コンディションが不安視される中、準々決勝、準決勝で合計10セットとタフな試合をこなしたことは、一安心といったところだろう。本人もそれについては「この10セットを戦えたことは、今シーズンにとってプラスだ」と語っている。
フェデラーの伝説はまだ続く。残る最後のグランドスラム、USオープンではさらにコンディションを高めて臨んでくることだろう。

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