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2020.06.02

大会情報

NY便り「USオープン開催のシナリオを関係者が明かす」

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8月31日の開幕を目指すUSオープンに新たな動きが出てきた。

AP通信によると、USTA(全米テニス協会)のプロテニス部門の最高経営責任者であるステイシー・アラスター氏が、電話インタビューで「まだ決定していない」としながらも、開催に向けた案を明らかにしたのだ。

その具体案とは、大会出場選手は渡米前に新型コロナウイルスの検査を受け、チャーター便で入国するというもの。これは、アメリカ国土安全保障省がプロスポーツの試合に出場するバスケットやゴルフ、テニスなどの外国人選手を対象に入国を許可したことで、可能になった案である。また、選手に帯同するスタッフも最小限にするため、大会側がマッサージ師やフィジカルセラピストを用意することも検討。その他、毎日の検温や無観客での開催、審判や線審のスタッフの削減などが話し合われているという。

開催を選択した場合のシナリオについて、同氏は「ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナルテニスセンターでUSオープンを安全に開催することに、150%フォーカスしている」とコメント。別の場所や日程での開催を考えていないことを明らかにした。現在、本戦が始まる8月31日に向けた協議を行っているとし、6月中旬から月末までに最終決定を発表するとしている。

さらに、ITFのシニア・エグゼクティブ・ディレクター、スチュアート・ミラー氏は、「誰もがこの基本原則に合意するだろうと私は確信している。出場者の健康を守り、現地の法律に従ってウイルス感染のリスクを最小限に抑える」と開催に意欲的。室内の空気の循環をよくするため、屋内コートにロッカールームを追加することや練習のみの場合はロッカールームの使用を禁止する案もあるという。

USTAの収益の最高責任者を務めるルー・シェラ氏によると、無観客の可能性が高くなったと指摘しながらも「テレビとデジタルの著作権料とスポンサーからの収益は、無観客での開催でも高額なので開催の価値がある」とも語っている。

果たして、選手とニューヨーク市民の安全性と経済活動を両立し、開催することができるだろうか。また、全世界から選手が集まり、ニューヨークでの一大イベントを開催できるか。開催に向けて前向きな状況となっていることは、テニスファンにとっては何よりうれしいことだ。


【USオープン開催の対策案】
①試合のセット数
男子シングルスを3セットにすることに関して、議論はしていないが、もし、選手側からのリクエストで3セットマッチを望んでいたとすれば、検討する。大会側から一方的な決定はしない。

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