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2020.06.07

選手情報

エバンズが吐露「色々なことが嫌になってコカインを使用してしまったんだ…」

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2017年6月、ドーピングテストでコカイン使用が発覚。1年間の出場禁止処分を受けたダニエル・エバンズは、現在30歳となるが、キャリア最高の28位にいる。ここに戻ってくる過程は、もちろん簡単なものではなかったようだ。

My Sporting MindのPodcastに出演したエバンスは「本当に愚かなことだったと思っている。とはいえ、そのことでもう自分を責めてはいない」と語っている。

「色々なことが嫌になってコカインを使用してしまったんだ…。そういった気持ちは捨てなければいけない。今は、コートに出る度に、本当に幸運だなと感じている」というエバンズ。禁止処分後、彼はスポーツ心理学者に助けを求めたという。そこで言われたのは“鬱屈した怒りが溜まっているようだ”ということ。それを紐解いて解消していく作業をする「カウンセリングを始めた」という。

「私はソーシャルメディアのチェックをやめたんだ。どう思われているか、どう見られているかをずっと心配していた。処分明け、ウィンブルドンはワイルドカードを与えず。予選に出なければいけなかったということもある。復帰するために、まず大会にエントリーしなければならなかった。それに、以前のようにファンの方から応援されてはいなかった。イギリスのために、ずっと頑張ってきたのに…という思いがあった。そういった気持ちこそが、鬱屈した怒りだったんだ。難しいことだったが、そういった気持ちを横に置くことができた。そして、幸運にもコートに戻ることができたんだ」、そう振り返ったエバンズ。日本でもSNS上の悪質な言葉が問題視されているが、禁止薬物を使用したエバンズへの言葉が、手厳しいものであったことは想像に難くない。

難しい状況から、キャリア最高位更新というポジションまで戻ってきたエバンズ。イギリスNo.1プレーヤーとして、ツアー再開後の活躍も楽しみである。

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写真=石塚康隆 Photos by Yasutaka Ishizuka