速いテンポのショットで主導権を握ったベンチッチ現地9月6日、女子シングルス4回戦、元全仏女王で第7シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランク8位)は、東京オリンピック女子シングルス金メダリストで第11シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス/同12位)と対戦。激しいストロークの応酬となった試合は、ベンチッチが7-6(12)、6-3で勝利し、準々決勝進出を決めた。【動画】ベンチッチ対シフィオンテク4回戦ハイライトはこちら第1セット、シフィオンテクは、ベンチッチの早いテンポのストロークに手間取り、いきなりブレークを許す。その後も、ベンチッチが主導権を握って展開していく。しかし、シフィオンテクも2ブレーク目は許さない。なかなかリズムが作れないシフィオンテクだったが、5-4で迎えたベンチッチのサービング・フォー・ザ・セットでブレークに成功。ベンチッチは、このゲームから不安定さが目立つようになる。続くゲームをキープしたシフィオンテクは、第12ゲームでセットポイントとなるブレークチャンスを迎えるが、あと1ポイントが奪えない。そのままタイブレークに突入する。これが非常に長い攻防に。シフィオンテクが奪ったミニブレークが6本に対して、ベンチッチは7本を奪取。7-6(12)でベンチッチが第1セットを奪う。巻き返しを図りたいシフィオンテク。だが、いつもの安定感が見られない。攻めどころで強打を放っていくも、わずかにオーバーというシーンが増えて、本人もイライラを露わにする。すると、第3ゲームでベンチッチにブレークされる。2-4で迎えたベンチッチサーブの第7ゲーム、シフィオンテクは0-30とポイントをリードする。しかし、隙あらば前に踏み込み、早いテンポで打ってくるベンチッチのストロークに押し込まれてしまい、ブレークバックはならず。このゲームが最後のチャンスだった。5-3で迎えたサービング・フォー・ザ・マッチをきっちりキープし、ベンチッチがUSオープンで3度目のベスト8進出を決めた。試合途中、リズムを掴んだかに見えたシフィオンテクだったが…「彼女は今素晴らしいテニスをしている。オリンピックでも見たものと同じ。個人的には第1セットでカムバックできたのはよかったけど、第2セットはそれができなくて少しガッカリ」と試合を振り返ったシフィオンテク。アデレード大会(2-0で勝利)とは逆の結果となったが、「あの時は彼女のミスが多かったからね。今、彼女のテニスは安定している」と語っている。一方、準々決勝に駒を進めたベンチッチは、「彼女がどんなテニスをしかけてくるかというのを、しっかり考えていた。私はその時より『かなり成長しているわ』と自分に言い聞かせてプレーしていた。試合の中盤で、彼女がアジャストしてきたけれど、準備はできていた。うまく勝ててよかった」と難しい試合をものにできたと喜んだ。準々決勝では、台風の目となっている18歳、エマ・ラドゥカヌ(イギリス/同150位)と対戦する。ベンチッチは「明るい未来が待っている選手。身体能力が素晴らしく、フットワークが素晴らしい印象」と相手の印象を語っている。好調をキープしているベンチッチ、ラドゥカヌに対してどんな揺さぶりをかけていくのか、試合が楽しみである。【特集】USオープン2021の記事はこちら
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